Microsoftは3月15日(現地時間)、「 Upcoming preview of Microsoft Office LTSC 2024」において、次期Microsoft Office LTSCリリースとなる「Office LTSC 2024」の商用プレビューを2024年4月より開始すると発表した。Office LTSCは買い切り形式のライセンスとして購入可能な長期サポート版で、サブスクリプション契約なしで利用できる。
「Office LTSC 2024」とは
Microsoftは現在、WordやExcelといった各種Officeツールを原則としてサブスクリプションサービスであるMicrosoft 365の一部として提供する方針をとっている。しかし、アップデートせずに固定されたバージョンで使い続けるPCやインターネットに接続せずに使用される製造現場向けのPCでは、定期的なアップデートを前提としたMicrosoft 365は適用しにくいという事情がある。
そのような顧客のために、長期サポート版として定期的にリリースされているのが「Office LTSC」である。Office LTSCは買い切り形式の永続ライセンス版として購入でき、サブスクリプション契約を必要としない点が大きな特徴。Office LTSC 2024もこの方式を引き継ぎ、永続ライセンスとして利用できるという。サポート期間はMicrosoftのサポートポリシーに従ってリリースから5年間とされている。
Microsoftは、「Office LTSC 2024にはMicrosoft 365 Appsにある価値のサブセットのみが含まれる」と説明している。具体的には、新バージョンのWordやExcel、PowerPoint、OutlookなどのOfficeツールが含まれる一方で、廃止が決定しているPublisherやTeamsは含まれない。ただし、Teamsは個別にダウンロードできる。
また、Office LTSC 2024はオンプレミス製品であるため、Microsoft 365 Appsのコラボレーション機能や、AIによる自動化、クラウドベースのセキュリティおよびコンプライアンス機能などは含まれないという。
OFFICE LTSC 2024は、32ビット版および64ビット版それぞれのWindows 11とWindows 10、そしてmacOS向けのバージョンが提供される。ただし、サブスクリプション版と違って各プラットフォームで個別にライセンスが必要となる。
一般消費者向けのOffice 2024は2024年後半に登場
Microsoftは、一般消費者向けのオンプレミス版Officeである「Office 2024」も2024年後半にリリースする予定だと発表した。こちらもこれまで通り買い切り形式の永続ライセンスであり、リリースから5年間のサポート期間が設けられる。
Office 2024に含まれる新機能の詳細は、一般提供の時期が近づいたら発表する予定だという。