Microsoftは12月5日(米国時間)、「Introducing Deep Search|Search Quality Insights」において、Microsoft Bing検索において検索クエリに対して関連性が高く包括的な回答をする新しいオプション「Deep Search」の開発に取り組んでいると伝えた。Deep Searchにより、従来の検索エンジンでは答えを見つけることが難しかった検索に対して効果的な方法になり得ると説明されている。
Deep SearchはMicrosoft Bingの既存のWebインデックスおよびランキングシステムに基づいて構築されており、それをGTP-4で強化することで動作するとされている。既存のBing検索と比較して関連する情報も含めて約10倍の処理を行い、より多い情報源から得られた検索結果からランク付けを行いユーザーに対して回答を提示する。こうした仕組みにすることで、曖昧な質問や複雑な質問に対してよりユーザーの意図を加味した結果を得やすくなるとされている。
検索範囲の拡大や処理データの増大が発生するため、Deep Searchが完了するには最大で30秒の時間がかかるとされている。Microsoft Bingは通常の検索を1秒以内に返すため、Deep Searchによる検索はこれと比べるとかなり長い時間をかけることになる。そのためか、通常の検索では結果が得られない場合のオプション手段としての位置づけになっている。
Deep Searchは現在開発段階にあり、テストと改善が取り組まれている。本稿執筆時点では、Microsoft Bingにおいてランダムに選択された少数のユーザーが使用できる実験的な機能とされており、フィードバックを得て品質の改善に取り組んでいる状態にある。