Microsoftは10月3日(米国時間)、「Unveiling the Next Generation of OneDrive - Microsoft Community Hub」において次世代「Microsoft OneDrive」について発表した。
Microsoft OneDriveはMicrosoftの提供するクラウドストレージ。MicrosoftはOneDriveの拡張に取り組み続けており、現在はMicrosoft 365におけるファイルエクスペリエンスの中核を担っている。ファイルの保持のみならず共有、コレボレーション、セキュリティなどにおいて中心的な役割をこなしている。
Microsoftが発表した次世代OneDriveの主な新機能は次のとおり。
- 簡単なファイル管理の実現 - 人工知能(AI)技術を利用したお薦めファイルの表示機能、録画や共有ファイルとともに表示されるミーティングビュー、共有しているユーザーごとにファイルを分類するファイルビュー、自身による整理を手助けするカラフルフォルダ、重要なファイルをトラッキングできるようにするお気に入り機能、ファイルに素早くアクセスするショートカット機能、ファイル共有とリンクコピーの操作簡易化
- アプリケーションとの連携強化 - Microsoft Word、Microsoft Excel、Microsoft PowerPointなどのアプリケーションからOneDriveのファイルを開いて自動的に同期する機能の実現(2023年12までに提供予定)
- Teamsとの連携強化 - Microsoft Teamsからファイルを操作するための新しいアプローチを導入。TeamsからSharePointとOneDriveのすべてのファイルへのクリーンアクセスを実現
- Outlookとの連携強化 - 新しい「Outlook for Windows」およびWeb版Outlookの左側ナビゲーションにOneDriveアプリを追加。Outlookを離れることなく共有リンクをメールに含めたり共有ファイルを検索したりすることが可能になる(2023年12月までに提供予定)
- ファイルオンデマンド機能のWebへの拡張 - OneDriveの基本となるオフラインファイルアクセスと同期機能をWebブラウザエクスペリエンスまで拡張。Webブラウザからオフラインで行った操作はOneDrive接続後に自動的に同期される(2024年初頭までに提供予定)
- 新規追加機能 - OneDriveから直接ファイルを新規作成する機能を実現(2024年の夏に展開予定)
- メディアビュー機能 - 画像、動画、メディアを1カ所に整理し視覚的にコンテンツを確認できるメディアビューの導入(2024年の夏に展開予定)
- OneDrive Copilot - Microsoft SharePointとOneDriveへCopilotを導入。ファイルに関する質問が可能となり、コンテンツの概要を取得するといったことができるようになる(利用にはMicrosoft 365 Copilotライセンスが必要。2023年12までに提供予定)
- Microsoft 365 Chat - Microsoft SharePointやOneDriveにおけるファイルを質問によってくまなく検索する機能を提供
- 写真検索機能 - 写真内人物の検索機能、自然言語による写真の検索機能など
- 高度なセキュリティとガバナンス機能 - きめ細かいアクセスポリシー、制限付きアクセス制御、OneDriveアカウントをテナント間で移動する機能、ダウンロードブロックポリシー、管理者レポートエクスポート機能など
発表された次世代OneDriveの新機能のうち、一部はまだ一般展開されておらず、今後逐次サービスの開始が予定されている。OneDriveの順次的な機能追加や機能整理に加えて、人工知能(AI)技術による新しいサービスの導入が特に注目される。Copilotによる新しいエクスペリエンスは今後も短い頻度で改善が実施されていくものとみられる。