Sansanは7月20日、同社が提供するインボイス管理サービスである「Bill One」において、請求書と発注内容の照合を効率化できるという「発注データ照合オプション」を提供開始した。発注データをBill Oneにインポートすることで、発注内容と請求書情報の照合作業をBill One上で効率的に行うことができ、月次決算の加速を後押しするとしている。

  • 発注データ照合オプションのイメージ

主に製造業や建設業、小売業、卸売業の企業では、商品やサービスの購入に際して、発注日や金額、取引先などの情報を請求書とは別に発注データとして管理している。 複数の取引先から部品や原材料を購入するにあたり、いつどこで何を購入したかを記録することで在庫管理に役立てているとのこと。

これらの企業では、支払いを行う前に、発注データと請求書の内容が合致しているかどうかを確認する照合作業を行っている。 発注データと請求書は通常別々に管理しているため、発注データに紐付く請求書を探す作業に膨大な時間を要する他、確認漏れや確認ミスが発生するなど多くの課題があったという。

また、納品月のずれや納品数のミスが発生した場合、発注データと請求書の日付や金額が一致せず、照合作業が複雑化し業務工数がさらに増えるケースもあったとのこと。

こうした照合作業による事業者の業務負荷の改善を目的に、新オプションの提供を決定したという。 請求書受領と共に必ず発生する発注データの確認作業がBill One上で可能になることで、月次決算のさらなる加速を実現するとしている。

  • 請求書単位での手動照合

同オプションは、発注データのCSVファイルをBill Oneに取り込むことで、発注内容と請求書情報を効率的に照合できるという機能。

通常は別々に管理することの多い発注データと請求書をBill One上で紐付けて同時に確認することで、発注データに紐付く請求書を即座に探すことができ、確認ミスや確認漏れなどのリスクを低減できるという。

  • 発注データと請求情報の総額自動照合

また2023年夏頃には、発注データと請求書の総額を自動照合できる機能の実装を予定している。

現在は発注データの明細行ごとに照合作業を行っているが、新機能では請求書と取引先名や請求金額が一致する発注データを検索し、自動で照合できるという。 これにより、請求書と発注データの照合作業に要する時間を大きく削減できるとしている。

発注データと請求書の照合結果はBill One上に記録し、随時確認できるという。 これにより、発注した商品のうち、代金を既に支払い済みの商品と未払いの商品を見分けることが可能とのこと。