TISインテックグループのTISは12月23日、治療用コンテンツを取り入れるアプリ開発から臨床試験、申請、販売後までのプロセスを一貫して支援する「DTx支援サービス」を、製薬企業向けに提供開始することを発表した。DTx(Digital Therapeutics:デジタルセラピューティクス)とは、デジタル技術を用いて疾病の予防や診断、治療などを実施するシステムだ。
同社はこれにより、プログラム医療機器を開発する製薬会社を支援するという。プログラム医療機器を用いた治験に先行した研究段階から、患者への提供後まで一貫して製薬会社を支援する仕組みを構築するとのことだ。
企画研究段階では、治療用アプリケーションの初期開発をサポートする。治療コンテンツは医療者や医療分野の研究機関などにより作成されたものを組み込む想定のようだ。治験段階では治療用アプリケーションの保守やデータマネジメント、解析、メディカルライティング体制を提供する。また、販売の段階でも規制に沿ったIT運用を支援するという。
TISは製薬会社の治験業務などにおける統計解析やIT基盤の支援を目的として、製薬業界向けトータルソリューション「Medical Drive」を20年以上手掛けてきた。このソリューションでは同社が製薬企業向けに培ってきたシステム開発技術や業務ノウハウに加えて、R&D(研究 / 開発領域)、S&M(営業 / マーケティング領域)、Platform(業界横断型の基盤)など製薬業界における業務で求められるシステムを総合的に提供している。今回、Medical Driveのメニューの一つとして、DTx支援サービスの提供を開始する。
なお、2014年の医薬品医療機器等法(薬機法)の改正を受けて、ソフトウェアのみで動作する疾病治療用アプリケーションなどが「プログラム医療機器」として認められるようになっている。