Microsoftは10月13日、技術者向けの年次イベント「Microsoft Ignite 2022」において、現在「Office」のブランド名で提供しているWordやExcelなどの製品群を「Microsoft 365」にブランド変更する方針を発表した。この影響を受けるのはWindows向けのOfficeアプリや、iOS/Android向けのモバイル版Officeアプリ、そしてOffice.comで提供されてきたクラウドアプリで、今後はすべてMicrosoft 365に含まれるアプリケーションおよびサービスとして提供されることになる。
現在、Office.comのWebサイトには「OfficeがMicrosoft 365になる」と表示されており、このブランドの変更が大々的にアナウンスされている。
一方Microsoft 365のWebサイトでは、「OfficeがMicrosoft 365に来る」という表現で、WordやExcelなどのOfficeアプリがTeamsをはじめとする既存のMicrosoft 365アプリと同一ブランドになり、より統合的な利用が可能になることが強調されている。
Microsoftは2017年に企業向けのサービスを提供する新ブランドとして「Microsoft 365」を開始し、TeamsやOneDriveをはじめとする各種アプリやサービスを展開してきた。2020年にはコンシューマー向けのOffice 365もMicrosoft 365に統合するなど、OfficeからMicrosoft 365へのブランド変更を進めていたが、今回の発表はその最終段階に当たるものだ。
Microsoft 365のWebサイトには移行に関するFAQが掲載されている。ユーザーにとっては、アプリの名前やアイコンが変更されるものの、既存のアカウントやプロファイル、サブスクリプション、またはファイルへの影響はないという。
今後、Office.comの変更は2022年11月に開始され、Windows版のOfficeアプリとモバイル版のOfficeアプリの変更は2023年1月に開始される。ただし、サブスクリブションではない永続ライセンス版のOfficeアプリについては、当面の間はOfficeブランドを存続するとのことだ。