ジオテクノロジーズは10月11日、「トラック対応カーナビゲーション」「集荷配送先情報の共有」「動態管理システム」という3つの機能を提供する物流システム「スグロジ」の提供を同日から開始することを発表した。

サービス提供に伴い、発表会見が行われた。会見には、同社の執行役員でメタバースBUアプリケーション事業統括を務める豊田俊作氏とメタバースBUアプリケーションロジスティクスマネージャーの籾山一俊氏が登壇し、サービスの概要や物流業界が抱える課題について語った。本稿では、その会見の一部始終を紹介する。

  • 左から、スグロジ 執行役員 メタバースBUアプリケーション事業統括 豊田俊作氏、スグロジ メタバースBUアプリケーションロジスティクスマネージャー 籾山一俊氏

スグロジは、「アナログ情報をデジタル化することで、配送ノウハウを共有し、配送品質を向上させる」「車両サイズに対応したカーナビゲーションで配送ルート効率化と燃費抑制効果」「専用機材が不要で、いつでもスマートフォンから簡単に操作できる」という特徴を備えており、これらによって物流業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するという。

具体的な機能としては、納品方法や注意事項などの配送ノウハウを共有し、実務経験の歴を問わず業務を標準化できる「集荷配送先カルテ」、大型規制情報に対応し、車両サイズに合わせた最適ルート検索とナビゲーションを行う「トラック対応カーナビ」、リアルタイムでドライバーの位置を把握し、的確な指示で配送効率を向上させる「動態管理」を提供する。

同サービスにより、トラックドライバーは業務連絡、集荷配送先の情報、配送先までのナビゲーションなどを、スマートフォン一つで確認でき、配送時間を短縮できる。また、運行管理者は、従来口頭や紙でドライバーへ伝えていた集荷配送先情報をデジタル化することで、伝達漏れを防止できる。

豊田氏は、スグロジに賭ける想いについて、「弊社は、地球上で起こるさまざまな事象を予測できる『Geo-Prediction』な世界を目指し、社会課題を解決する未来予測のナンバーワンメタバースカンパニーを目指しています。このスグロジも、『Geo-Prediction』な世界への第一歩だと考えています」と語った。

  • 会社の概要を語る豊田俊作氏

今回のスグロジの提供に至った背景には、物流業界の大きな課題「2024年問題」が関係しているという。

物流業界は、EC市場の成長に伴う小口配送の増加と人口減少などによる人手不足により、業界全体として業務がひっ迫しているという課題に加え、働き方改革関連法の「時間外労働の上限規制」などの適用が2024年4月に迫っているのだ。これらの要因から、とりわけトラックドライバーの人手不足に拍車がかかり、「2024年問題」と呼ばれる、日本の物流網の維持にも影響を与える事態が想定されている。

また、トラックドライバー不足の要因は社会的な背景の他に、日常の非効率な輸配送にも一因があるともいわれており、経営者視点とドライバー視点からの課題という両方の要求にアプローチするために提供が開始されたのが、「スグロジ」だ。

今後の展望について籾山氏は、「サービスの拡充」と「他社との協業」の2点を挙げていた。

「スグロジは、DXに今から乗り出す企業様でも簡単に利用できるように見やすさ、扱いやすさを重視したサービスになっています。今後は、物流関係の大手事業者や配車計画システム企業などとパートナーシップを結びながら、日々のアジャイル開発によりサービス内容を拡充させていきたいです」(籾山氏)

  • 今後の展望を語る籾山一俊氏

スグロジは、簡単に導入できるということを特徴としているため、初期費用は無料で、既存のPCやスマートフォンのみで即開始することができる。月額料金もドライバーまたは運行管理者1名あたり2,000円と利用しやすい金額設定になっている。

加えて、サービス提供開始を記念して10月11日~12月31日の期間に申し込むと利用開始月プラス2か月間の利用料が無料になるキャンペーンも実施しており、より導入しやすい仕組みになっている。

スグロジは、アナログな作業が多い物流業界のDXの推進に貢献するサービスかもしれない。