Bloombergは7月1日(米国時間)、「TikTok Confirms That Some China-Based Employees Can Access US User Data - Bloomberg」において、中国を拠点とする一部のTikTok社員が米国のユーザデータにアクセスできることが明らかになったと伝えた。

9人の米国上院議員がTikTokを運営している中国企業のByteDanceに書簡を送付し、それに対する同社の最高経営責任者(CEO: Chief Executive Officer)の回答によって判明したとのことだ。

  • TikTok Confirms That Some China-Based Employees Can Access US User Data - Bloomberg

    TikTok Confirms That Some China-Based Employees Can Access US User Data - Bloomberg

米国上院議員が、中国にいる従業員は米国ユーザーのデータにアクセスできるのか、その情報は中国政府と共有されているのかなど、複数の質問を記載した書簡をByteDanceに送付。その書簡に対し、同社のCEOであるShou Zi Chew氏が、現在いくつかの社内セキュリティプロトコルをクリアした中国の従業員が公開された動画やコメントなどTikTokの米国ユーザーに関する特定の情報にアクセスできると回答したという。

ただし、同氏はこれらの情報はいずれも中国政府とは共有されず、「強固なサイバーセキュリティ管理」の対象になっていると付け加えている。また、対米外国投資委員会(CFIUS: Committee on Foreign Investment in the United States)によって保護対象と定義された情報を中心にデータセキュリティの強化について米国政府と協力しているとも語ったとのことだ。

Bloombergに対し、テネシー州のMarsha Blackburn共和党上院議員は、「TikTokの回答は中国共産党の影響力に対するわれわれの懸念が正しかったことを確認できるもの」とコメントしている。中国が運営するByteDanceは最初から真実を明らかにすべきだったが秘密にしようとしたとし、TikTokを利用している米国民は中国がユーザー情報を持っていることを知る必要があると伝えられている。