メタップスは6月27日、情報システム部門がある中小企業の経営者・役員303人と情シス担当者316人に対して実施した意識比較調査の結果を発表した。これによると、情シスからの自社ITに関する提案を理解できると回答した経営者は70.6%に上る一方で、情シスでは50.6%にとどまっている。
同調査は同社が5月13日~16日にかけて、インターネットにより実施したもの。なお、対象とした企業の規模は従業員数が50人以上500名未満。
「情シスに対してどの程度のレベルの自社ITを期待している/されているか」と質問すると、経営者の回答は「IT以外(総務や庶務など)も含む幅広い業務」が37.7%と最も多く、「ITに関する経営判断やアドバイス」が27.7%で続いた。情シスの回答は「日々のルーティンワークをそつなくこなす」の24.4%が最多で、「IT以外(総務や庶務など)も含む幅広い業務」は16.7%にすぎない。
経営者が、セキュリティ強化やSaaS導入の必要性など情シスからの自社ITに関する提案を十分に理解できていると思うかを尋ねると、経営者の回答は「かなりそう思う」が22.7%、「ややそう思う」が47.9%だったが、情シスの回答は「かなりそう思う」が8.2%、「ややそう思う」が42.4%であり、経営者と情シスにおいて認識のギャップが見られた。
「かなりそう思う」「ややそう思う」と回答した経営者にその理由を聞いたところ、「普段から情シスと積極的にコミュニケーションを取っているから」が57.9%と最も多く、「自社ITについて、理解できている自負があるから」が30.4%で続く。
一方で、「全くそう思わない」「あまりそう思わない」と回答した情シスにその理由を質問すると、「自社ITに関する説明・提案をする場がないから」が26.5%と最多であり、「情シスに対するコミュニケーションが少ないから」が23.5%で続いた。