南紀白浜エアポート、NEC、凸版印刷、マクニカ、JALは6月14日、和歌山県の南紀白浜空港において、MR(Mixed Reality、複合現実)技術やローカル5Gを活用して、仮想空間にあるデジタルコンテンツと滑走路などの現実空間を融合させた「MR空港体験」の実証実験を開始すると発表した。なお、8月には一般客を対象とした体験会を行う。日時は8月19日(金)～8月24日(水)(8月22日は除く)で、7月中旬にNECのWebサイトにて参加方法が公開される予定だ。

  • 「MR空港体験」のイメージ

「MR空港体験」は、仮想空間上の飛行機へ自由にペイントを施し、ペイントしたオリジナル飛行機が実際の滑走路に実寸大のサイズで着陸する様子を見ることができるサービスだ。

同サービスでは、MRグラスを装着した家族や友人など複数の参加者が一緒に、仮想空間上の飛行機にペイントを施してオリジナル飛行機を作成する。ペイント完成後はMRグラスを通して、オリジナル飛行機が羽田空港から南紀白浜空港までの地形を3D化したフライトレーダー上を飛行する様子を見たり、実際の滑走路に実寸大のサイズで着陸する様子を実際の滑走路脇の場周道路から見学したりすることができる。

  • MRグラスを装着したら3D飛行機が現れ、クレヨンやスプレーなどを使ってペイントすることができる

  • MRグラスを通して、ペイントを施したオリジナル飛行機が実寸大で上空に現れ、実際の滑走路に着陸する様子を見学できる

MR技術や大容量・低遅延でリアルタイム伝送が可能なローカル5Gを活用することで、これらの体験を臨場感あふれるサービスとして提供する。

南紀白浜空港では、現在、「南紀白浜空港バックヤードツアー」として、場周道路からの航空機の離発着見学など、普段は立ち入りができない空港の裏側を巡る非日常の体験ツアーを実施している。同ツアーの拡充と空港を楽しむ新たな体験コンテンツとして、MR技術やローカル5Gを活用した「MR空港体験」を追加し、2023年度以降の常設サービス化を目指す。

今回の実証実験に参加する5社は、実証で得られた結果を基に2023年度以降のサービス提供に向け、運用方法・サービス内容を検討していく。