日本のリモートワークの比率は20%だが、主要国ではフルでオフィスに戻った人は34%。未だリモートワークが主流だ。リモートワークの満足は高いものの、長期化することで社員間のコミュニケーションによくない影響も出ているという。BBCが「The'ghost colleagues' of the remote workplace」としてレポートしている。
働き方について四半期毎に調査している公益財団法人日本生産性本部の最新の調査によると、日本におけるリモートワークの比率は20%。在宅で働いている人の満足度は84%以上となっている。対して、Slack TechnologiesのシンクタンクFuture Forumが出している調査がある。1月~2月に、日本、米国、オーストラリア、フランス、ドイツ、英国で働き方を調べているがそれによると、週5日のオフィス勤務に戻った人は34%。残る64%は、完全リモート、もしくはリモートとオフィス勤務を組み合わせて働いているようだ。国によって傾向は異なるが、リモートワークやハイブリッドワークの定着が窺える。
3月末のBBCの記事「The'ghost colleagues' of the remote workplace」(By Joanna York)は、そんなリモートワーク下で浮上してきた課題について指摘している。記事では、Microsoft ResearchがHarvard Business School、JohnsHopkins大学などと行った調査を紹介。14億件の業務上のメールを調べたところ、組織内のサイロがより明確になり、サイロ間のつながりが薄くなっているという。つまり、自分が属するチームメンバーとしかコミュニケーションをとらなくなっている"内向き"の傾向が強く、メンバーが離職するなどサイロそのものが不安定になってもこの傾向が続いているという。求人サービスIndeedが行ったリモートワーク中の人を対象にした調査によると、オフィス勤務でよかったものとして73%が「対面での人付き合い」、64%が「雑談」を挙げている。このような職場でのソーシャルな結びつきは、帰属意識を育む。
親しい同僚ならビジネスチャットで気軽に声を掛け合うことができる。そう考えると、リモートワークになることで影響が大きいのはそこまで深い結びつきではない人(="弱いつながり")とのやりとりだろう。軽視しがちな側面かもしれないが、このつながりも帰属意識、幸福感のアップにつながっているのだという。あるワインメーカーの創業者は、「オンライン上で冗談をいうのは難しい。相手が冗談をわかっているのかどうかわからないし、ニュアンスが伝わりにくい」と述べている。このような状況をレポートしながら、リモートワークでも社員同士が対面の文化をオンラインでできるように工夫するのは企業の責任、と記事は指摘する。ニュースレター、ポッドキャスト、バーチャルタウンホールなどを作って会社に何が起こっているのかを知らせるのも一案だという。
リモートワーク下では、やはりビジネスチャットが大きな役割を担うのではないだろうか?ビジネスチャットには、カスタマイズ可能なコマンドやアプリ連携が備わることも多く、チャットを促進できそうな仕組みもありそうだ。GIFアニメーション「Giphy」がビジネスチャットにインストールされていれば、
/giphy cats
で、安らぎのひと時を与えてくれそうな猫のGiFアニメーションが表示され、
/giphy dog
では思わず吹き出してしまう犬のGIFアニメーションが表示された。シャッフルボタンでランダムに変えられるので根を詰め過ぎて疲れた場合や、何かの軽い話題を共有したい場合にも一役買いそうだ。