識学は4月21日、「上司のひいきに関する調査」の結果を発表した。調査対象は、全国の従業員数10名以上の企業に勤める20歳~59歳の男女で、上司がいる一般社員・部下がいる管理職で、有効回答数は300。

管理職に特に可愛がっている部下・後輩がいるかを聞いたところ、約半数の48.0%が「いる」と回答したという。チームの人数別で見ると、特に可愛がっている部下・後輩が「いる」の割合が「10名未満」で38.3%、「10名以上」で半数以上の59.4%となった。

一般社員にチームメンバーに対する上司のひいきで不公平を感じたことがあるかを聞いたところ、「ある」という回答が38. 7%と、4割近くがひいきによって不公平を感じていることが明らかになった。

不公平を感じたことがあると回答した人に、どのような時に不公平を感じるか聞いたところ、「実際の成果に対して上司の評価(査定)が高すぎる」が56.9%で最多の回答となった。これに、「上司の態度が明らかに違う」(41.4%)、「任される業務内容が明らかに違う」(29.3%)が続いている。

  • どのような時に上司のひいきによる不公平感を感じるか 引用:識学

続いて、上司のひいきによって組織に悪影響を及ぼすと思うかを聞いたところ、「そう思う」が35.3%、「ややそう思う」が44.0%となり、約8割が悪影響を及ぼすと回答した。

「悪影響を及ぼすと思う」と回答した人にひいきによってどんな悪影響があると思うかを聞いたところ、「人間関係が悪化する」が81.5%で最も多い回答となった。以下、「仕事への集中力が下がる」(33.6%)、「離職が増える」(31.1%)と続いている。

同社は、上司が特定の部下や後輩を特に可愛がるなど、ひいきをすることで、職場の人間関係の悪化を招き、部下の業務にも悪影響を与え、チームのマネジメントがしにくくなることが懸念されると指摘している。