米コンピュータ緊急事態対策チーム(US-CERT: United States Computer Emergency Readiness Team)は2月3日、「Cisco Releases Security Updates for RV Series Routers|CISA」において、シスコシステムズが提供しているルータ「Small Business RVシリーズ」に緊急度の高い複数の脆弱性が報告されていると伝えた。
これらの脆弱性を悪用されると、悪意のある第三者によって、任意のコードやコマンドの実行、特権の昇格、認証や承認の回避といった攻撃を受ける危険性がある。
該当する脆弱性に関する情報は、シスコによる次のセキュリティアドバイザリにまとめられている。
影響を受けるとされている製品は次のとおり。
- RV160 VPN Routers
- RV160W Wireless-AC VPN Routers
- RV260 VPN Routers
- RV260P VPN Routers with PoE
- RV260W Wireless-AC VPN Routers
- RV340 Dual WAN Gigabit VPN Routers
- RV340W Dual WAN Gigabit Wireless-AC VPN Routers
- RV345 Dual WAN Gigabit VPN Routers
- RV345P Dual WAN Gigabit POE VPN Routers
これらの製品では、今回報告されている脆弱性を悪用されることで、次の攻撃を受ける可能性があるという。
- 任意のコード実行
- 特権の昇格
- 任意のコマンド実行
- 認証および承認機能のバイパス
- 署名されていないソフトウェアの取得および実行
- サービス運用妨害(DoS)攻撃
報告されている脆弱性の追跡IDは次のとおり。それぞれの詳細は、シスコのセキュリティアドバイザリのDetailsセクションに掲載されている。
- CVE-2022-20699
- CVE-2022-20700
- CVE-2022-20701
- CVE-2022-20702
- CVE-2022-20703
- CVE-2022-20704
- CVE-2022-20705
- CVE-2022-20706
- CVE-2022-20707
- CVE-2022-20708
- CVE-2022-20709
- CVE-2022-20710
- CVE-2022-20711
- CVE-2022-20712
- CVE-2022-20749
脆弱性の深刻度を表すCVSS v3ベーススコアは最高値の10.0で、該当する製品を使用しているユーザーは早急に対処する必要がある。シスコからは、これらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートがリリースされている。
なお、Ciscoからは上記の他にも、深刻度「Medium(中程度)」とされる脆弱性に関する複数のセキュリティアドバイザリがリリースされている。
- Cisco Content Security Management Appliance and Cisco Web Security Appliance Information Disclosure Vulnerability
- Cisco Umbrella Secure Web Gateway File Inspection Bypass Vulnerability
- Cisco DNA Center Information Disclosure Vulnerability
- Cisco Prime Service Catalog Information Disclosure Vulnerability