日本能率協会は11月1日、全国のビジネスパーソン1000人を対象に実施した「ビジネスパーソン1000人調査」【ペーパーレス化の実施状況】の結果を発表した。

電子化された業務について聞いたところ、「勤怠管理」は「完全に電子化された」(51.8%)と「一部電子化された」(21.2%)を合わせると、全体の7割を超えた。2019年4月から義務化された「従業員の労働時間の把握」に伴い、他の業務より電子化が進んでいるようだ。

一方、「印鑑」と「FAX」が「完全に電子化された」という回答は全体の1割に過ぎず、「一部電子化された」とあわせても4割程度にとどまった。コロナ禍で新しい働き方が進んだが、「契約書」「印鑑」「FAX」は、5割以上が従来の紙による運用を行っていると見られる。

  • あなたの会社は、どのような点が「電子化」されましたか 資料:日本能率協会

この1年の職場におけるペーパーレス化の状況を尋ねたところ、「進んでいる」(「とても進んでいる」「やや進んでいる」の合計)と回答した企業は、全体の4 割程度となった。

職場におけるペーパーレス化のメリットを感じている人は、全体の8 割超を占めた。その内容としては、「コスト削減」(74.1%)が2位以下を大きく引き離しトップとなり、以降、「省スペース化」(46.1%)、「業務効率化」(45.9%)と続いている。

  • ペーパレス化のメリット(n=825):内訳 資料:日本能率協会

ペーパーレス化に向け推進してほしいことを尋ねたところ、第1位は「脱印鑑」(38.4%)だった。これに、「決済の電子化」(23.1%)、「脱 FAX」(22.3%)、「契約書の電子化」(22.1%)、「手順書・マニュアルの電子化」(22.0%)と続いている。