米Slackは9月21日(現地時間)、Salesforceの年次カンファレンス「Dreamforce」において、デジタルファーストな働き方の可能を広げる新機能「クリップ」の一般利用を開始したほか、Slackコネクトの機能強化とGovSlackを発表した。
音声や動画などを都合に合わせたタイミングで簡単に作成・共有できる「クリップ」
クリップは、Slackの任意のチャンネルまたはDM(ダイレクトメッセージ)で音声や動画、画面の簡易録音・録画コンテンツを各自の都合に合わせたタイミングで簡単に作成し、共有できる機能。
これにより、カレンダーを複数開いて全員の都合が合う日時を探す必要はなく、チャンネルでクリップを録音・録画して共有すれば、メンバーはそれぞれが都合のよい時間に返信するだけとなる。最新のプロジェクト目標の共有、デザインに対する取り急ぎのフィードバック、チームにおけるお祝いでもクリップなら文字だけでは難しいニュアンスや感情を伝えることができるという。
クリップの再生方法は、利用しやすいようにアクセシビリティを考えたインクルーシブな設計とし、コンテンツの再生速度を調整したり、字幕を表示して視聴したり、文字起こしを開いて会話の重要な部分まで飛ばしたりすることができるほか、文字、音声、動画など一番使いやすいと感じる方法で返信することも可能。
Slackコネクトの機能強化とGovSlack
また、社内メンバーだけでなく、Slackコネクトでつながる社外パートナーや顧客とも使うことができ、Slackで作成した録画コンテンツは書き起こし内容とともにアーカイブされ、あとから検索を可能としている。
Slackコネクトの機能強化では、有料プランのEnterprise Gridユーザーに向けて相手がSlackを使っているかどうかにかかわらず、誰とでも連携できる機能を強化した。これにより、相手にSlackの有料プランを利用するように促さなくてもも、あらゆる企業とつなることができるという。
また、営業チームは顧客とのやり取り初日からそれぞれのチャンネルを立ち上げ、スピーディな商談成立につながる有意義なエンゲージメントを生み出すことが可能としパートナーシップ、商談、顧客ニーズに速やかに対応することが可能。
GovSlackは政府が認定したクラウド環境で実行されるSlack。Slackと同様の生産性向上の機能を提供する一方で、FedRAMP High認証やDoD IL4認証など、連邦政府が求める高レベルのセキュリティ要件と運用要件に準拠しており、2022年にリリースを予定(現時点では北米のみ)している。