Internet Explorerの長い歴史がついに幕を閉じる。Microsoftは5月19日(米国時間)、Webブラウザ「Internet Explorer 11」(以下、IE11)のデスクトップアプリケーションのサポートを2022年6月15日をもって終了すると発表した。後継となるWebブラウザは、Chroniumをベースとして開発された「Microsoft Edge」で、現時点でWindows 10におけるデフォルトのWebブラウザとして設定されている。
IE11のサポート終了に関するアナウンスは、以下のように、Microsoftが提供している複数の公式ブログで同時に行われた。
- Internet Explorer は Microsoft Edge へ – Windows 10 の Internet Explorer 11 デスクトップアプリは 2022 年 6 月 15 日にサポート終了 - Windows Blog for Japan
- Internet Explorer 11 desktop app retirement FAQ - Microsoft Tech Community
- Microsoft 365 apps say farewell to Internet Explorer 11 and Windows 10 sunsets Microsoft Edge Legacy - Microsoft Tech Community
Microsoftはかねてより近い将来にIE11のサポートを終了する方針を公表しており、2020年からは実際にそのサポート範囲の縮小を進めてきた。例えば、Microsoft Teamsでは2020年11月30日をもってIE11のサポートを終了しており、Microsoft 365のオンラインサービスでも2021年8月17日でサポートが終了される予定だ。今回の発表によって、IE11本体の寿命も正式に決定された。現時点でまだIE11を利用しているユーザーは、約1年間の猶予期間のうちにEdgeをはじめとする他のWebブラウザへの移行を完了させる必要がある。
なおMicrosoftによると、今回サポート終了が発表されたのはWindows 10の半期チャネル(SAC)で配信されているIE11のデスクトップアプリケーションのみであり、Microsoft Edgeに用意されたInternet Explorerモードや、WebOCを含むInternet Explorerプラットフォームは影響を受けないとのこと。また、以下のプラットフォームにおけるIE11デスクトップアプリケーションも発表の範囲外だという。
- Windows 8.1
- Windows 7拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)
- Windows 10 Server SAC(すべてのバージョン)
- Windows 10 IoT長期サービスチャネル(LTSC)(すべてのバージョン)
- Windows 10 Server LTSC(すべてのバージョン)
- Windows 10クライアントLTSC(すべてのバージョン)
Edgeに搭載されたIEモードは少なくとも2029年まではサポートされる予定となっており、同社ではIE11からの移行に向けて、次の3つのステップを実施することを推奨している。
- Internet ExplorerモードのWebサイト(Edge Internet Explorer (IE) Compatibility mode)を確認する
- Getting Startedガイド(Microsoft Edge + Internet Explorer mode Getting Started guide)を確認する
- エンタープライズ モード サイト一覧(エンタープライズ モードとエンタープライズ モード サイト一覧 (IT 担当者向け Internet Explorer 11))を再利用する