United States Computer Emergency Readiness Team (US-CERT)は9月22日(米国時間)、「Google Releases Security Updates for Chrome|CISA」において、GoogleがWebブラウザ「Google Chrome」の最新版となるChrome 85.0.4183.121をWindows、macOS、Linux向けにリリースしたと伝えた。
このリリースには複数の脆弱性に対応するための修正が含まれており、もし脆弱性を放置した場合は、悪意のある攻撃者によって許可されていないメモリ領域にアクセスされたり、ポリシーを回避されたりするなどの被害を受ける危険性がある。
最新版のリリースに関する詳細は次のページにまとめられている。
今回リリースされたプロダクトおよびバージョンは次のとおり。
- Google Chrome version 85.0.4183.121 for Windows
- Google Chrome version 85.0.4183.121 for Mac
- Google Chrome version 85.0.4183.121 for Linux
Googleによれば、このアップデートには次に挙げるCVEベースの脆弱性を含む合計10件のセキュリティに関する修正とが含まれているとのこと。
- CVE-2020-15960: ストレージにおける範囲外のメモリ領域の読み取り
- CVE-2020-15961: 拡張機能におけるポリシー適用の不備
- CVE-2020-15962: シリアル通信におけるポリシー適用の不備
- CVE-2020-15963: 拡張機能におけるポリシー適用の不備
- CVE-2020-15965: JavaScriptエンジンV8における範囲外のメモリ領域の書き込み
- CVE-2020-15966: 拡張機能におけるポリシー適用の不備
- CVE-2020-15964: メディアにおけるデータ検証の不備
脆弱性の深刻度はCVE-2020-15964が「低(Low)」、CVE-2020-15966が「中(Medium)」で、それ以外の5件はすべて「高(High)」に分類されている。Cybersecurity and Infrastructure Security Agency (CISA)は、ユーザーおよび管理者に対し、上記のセキュリティ情報をチェックするとともに、必要に応じてアップデートを適用することを推奨している。
Chromeはメニューから「Google Chrome について」を選択することでバージョンを確認可能。アップデート可能なバージョンが存在する場合はその旨が表示されるので、指示に従ってGoogle Chromeを再起動することでバージョンアップが適用される。