住友商事は、東京都が実施するスマートポールの先行・試行設置および検証について東京都と協定を締結し、NECと共同で、6月末をめどに西新宿エリアへの2種類のスマートポール設置を目指す。
東京都は、昨年8月に策定した「TOKYO Data Highway基本戦略」において、東京都に超高速モバイルインターネット網を構築することを掲げており、一環として重点整備地域である西新宿エリアにおいてスマートポールの早期設置の実現を目指している。スマートポールとは、通信基地局やWi-Fi、街路灯やサイネージなどを搭載した多機能ポールであり、新しい地域サービス提供に資するインフラとして、活用が期待されているという。
住友商事とNECは、東京都の協力事業者として6月末までに西新宿エリアに2種類のスマートポールを設置し、平常時と非常時の両面から有用性を検証する。
具体的には、デジタルサイネージや人流解析カメラなどの機能を搭載したNECの「スマート街路灯」に、複数の通信事業者が共用する5G共用アンテナシステムを搭載したモデルと、複数の通信事業者の5G基地局を設置するサイトシェア型のモデルの設置を予定。
5G共用アンテナシステムの本格稼働は2021年3月を目指しており、スマートポールの設置や運用の知見を蓄積することで、将来的には都内全域への展開を目指すとともに、効率的なインフラ構築による、都民・来街者向けサービスの発展に寄与するとしている。
住友商事は、国内でのケーブルテレビ事業に加え、海外での通信事業、通信タワー事業への出資など、多様な情報通信事業を展開しており、5G分野においては東急や大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)、東京都港区と共同で、5G基地局シェアリング事業の実証を進めている。