NECソリューションイノベータは1月21日、AI(人工知能)を利用して人材のライフサイクルをサポートするクラウドサービス「NEC HR Tech クラウド」の最新版を提供開始した。価格は、初期導入費が1社につき1万円(税別)、月額利用料が同1000円(同)、分析が社員1人につき1分析あたり100円(同)。サービス提供開始後の3年間で300社への導入を目指す。

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    システムのイメージ

最新版では企業が保有する人事、勤怠、採用時の情報などの人事管理データを、AIを用いてクラウド上で分析し「新卒・中途応募者の採用マッチング」「評価・報酬額の判断」「組織内の配置の最適化」「キャリアプランや職種の判断」などを行う上で参考となる情報を提供する。

これにより、これまで上長やベテラン社員の経験や知見に依存してきた人材の採用や評価・報酬額の決定、組織編成、人材のキャリアプラン策定など、人事関連業務の効率化を支援する。

採用マッチングの支援では、入社後に活躍しているモデル社員の人事管理データから作成した学習モデルを使用し、採用候補となる応募者のエントリーシート情報や採用試験情報などを分析することで、学習モデルとの適合度を統計的に算出。これにより、入社後に活躍が期待できる人材の採用を支援するとのこと。

人材の適正な評価および報酬額の判断の支援では、過去に評価したモデル社員の人事管理データから作成した学習モデルを用いて、対象社員の保有スキルや業績評価、人事考課情報、給与・賞与の情報などを分析することで、適正な評価や報酬額を統計的に算出し、対象社員の適正な評価や報酬額の判定を支援。

組織内の配置の最適化支援では、組織のタスクと対象社員のタスクごとの生産性を分析することで、組織として最も生産性の高い人員とタスクの組み合わせを提示し、最も生産性が高くなるような人材リソースを最適化する組織の編成を支援するという。

キャリアプラン策定や職種の判断の支援では、職種ごとに評価が高い社員の人事管理データから作成した学習モデルを使用し、対象社員の保有資格、保有スキル、業績評価情報や人事考課を分析することで、どの職種で活躍する可能性が高いかを統計的に算出。これにより、対象社員のキャリアプランの策定や目指すべき職種の判定を支援するとしている。