NTTデータは1月16日、同社のデジタル実験店舗においてこれまでのQRコード認証による入店に加え、「顔認証入店」と「店頭在庫と連携したダイナミックプライシング」を導入すると発表した。新サービスを2022年度末までに小売業界1000店舗への導入を目指す。
新サービスのうち顔認証入店は、顔パスで入店から決済までを可能とし、新たな購買体験を提供するという。
また、店頭在庫と連携した電子プライスカードによって適正価格での販売が可能になり、売り上げ向上や廃棄ロス削減を検証する。
顔認証入店については、消費者が事前にスマートフォンから顔情報を登録し、入店ゲートに設置したタブレットで顔認証し入店するという。
従来のQRコード認証による入店に加えて顔認証による入店が可能になることで、スマートフォンを取り出す必要が無くなり、顔パスで入店から商品購入までの購買体験を提供できるとしている。また、両手がふさがっている状態での入店が可能になる。
従業員や店舗経営者にとっては、犯罪の抑止力向上に繋がることが考えられるとしている。
店頭在庫と連携したダイナミックプライシングでは、店頭在庫の情報と商品棚に設置した電子プライスカードが連携し、在庫状況に応じて自動的に価格を変更可能になるという。
今後同社は、デジタル技術を利用した便利で楽しい購買体験を生み出し、本サービスの拡充を加速させていくという。
具体的には、今までECサイトなどオンラインの場でしか実現できなかった個人の嗜好に最適化したリコメンドなど、個々の利用客に合った提案を店舗内で得たデータで実現し、オンラインと実店舗の垣根を超えた購買体験の提供を目指すとしている。