ネットアップは7月4日、都内で記者会見を開き、オールフラッシュ製品のエントリーモデル「AFF C190」の販売を開始すると発表した。最小構成価格は税別で270万円~。
新製品は、ブロックファイルストレージプロトコルに対応したエントリーモデルのSAN/NASユニファイドストレージ。
ネットアップ 執行役員 パートナー・アライアンス営業本部 本部長の北野宏氏は「2018年度のオールフラッシュの国内市場は前年比率で30%の成長率だが、一般的な中小企業ではコスト高のため導入を躊躇する傾向にある。そのため、新製品はオールフラッシュストレージをすべてのユーザーに届けることを主眼に置いている」と強調した。
また、同 システム技術本部 ソリューションアーキテクト部 シニアソリューションアーキテクトの大野靖夫氏は「そのほかのハイエンド製品と比べて、パフォーマンスと拡張性は異なる、しかし、同じOSを搭載しているため、エントリー製品と位置づけているものの、提供される機能は同一のものだ」と説明した。
中小企業での導入を促進するため、同社のAFFおよびHCI/SFユーザーの実効容量に対して、最低3倍の論理容量を保証するプログラムで機器出荷日から180日以内であれば仮に3倍の容量が満たされたない場合、要望に応じて追加のシェルフとディスクを無償提供する「ギャランティープログラム」を組み合わせている。
2Uサイズに2コントローラを搭載した高可用性の構成し、容量に応じて960GB SSDドライブを8本、12本、18本、24本と4種類選択でき、ギャランティープログラムを利用した3:1効率化時の最大実効容量は55TB。ネットワークは、Ethenet構成で10GBase-T(RJ45)を4ポート×2、Unified構成でFiberChannel/CNA(16GFCまたは10GbE)を4ポート×2となっている。
また、ソフトウェア・ライセンスをバンドルすることでデータの高速な複製や暗号化などに対応しているほか、クラウドとの連携が可能な同社のストレージOSである最新版「ONTAP 9.6」を搭載している。
ONTAPの利用によりクラウドにデータ連携を可能とし、バックアップやディザスタ・リカバリ、ストレージ階層化、ストレージの分析、ワークロードのクラウド移行、コンテナ対応ができ、Amazon Web ServicesやMicrosoft Azure、Google Cloud Platform、IBM Cloudをはじめとしたパブリッククラウドをサポート。
さらに、インラインでのデータ削減による重複排除・圧縮、シンプロビジョニング、「Snapshot」をはじめとしたストレージ技術により、効率的にデータを集約するほか、従来からの非同期と同期型の「SnapMirror Synchronous」の利用を可能としており、アプリケーションのゼロデータロス、高速なリカバリ、ボリューム単位で制御するという。
加えて、使用頻度が低いデータをクラウドに自動的にティアリングする「FabricPool」、AIベースのストレージ予測・分析サービス「Active IQ」の利用を可能としている。