NECとNECプラットフォームズは5月10日、企業や自治体のさまざまなシステムやクラウドサービスなどと音声で連携するコミュニケーションプラットフォームとして、コミュニケーションサーバ「UNIVERGE SV9000CTシリーズ」、専用のミドルウェア「UNIVERGE Integration Platform」(UIP)の販売を開始した。今後、UIPを活用したメニューの拡張を予定し、第1弾として災害時・緊急時の音声通報を実現する「一斉通知機能」と、移動しながら次の予定や会議室などを音声で確認できる「音声自動応答機能」の2つの機能を提供する。
同プラットフォームはWeb API対応により、多様な領域のシステムやサービス(クラウド含む)と音声認識をはじめとする最新技術エンジンとの接続が可能とし、連携したシステムやサービスはUIPのGUIを使い、ドラッグアンドドロップで処理のフローを柔軟に設定できる。これらの連携により、ワークスタイル、オペレーション、ビジネスモデルの変革を行い、課題解決に貢献するという。
また、一斉通知機能では災害時の緊急通知やシステムのアラート情報をはじめ、メールなどで届く通知・通報を音声でリアルタイムに受信することが可能。同機能は近年、特に大規模災害に対する備えとして必要性が高まっている、より確実な一斉通知に対応するものであるほか、音声自動応答機能は次の会議の時間や場所などスケジュールを音声で確認でき、歩きながらスマートフォンが操作できない移動中や、スマートフォンの操作が禁止されている接客業において高い利便性を実現しているという。
さらに、UNIVERGE SV9000CTシリーズは高品質・高信頼の電話・通信技術により、安心・安全なコミュニケーション環境を提供するほか、コミュニケーションサーバの冗長化機能により、BCP(事業継続計画)対策として、緊急時の業務継続を可能にするという。加えて、同社独自のソフトウェア技術により、大規模コールセンターなどでお客様業務を支えるために可用性を高めたUCサーバモデルも提供。なお、現行UNIVERGE SV9000シリーズから、電話機や回線カード、ゲートウェイ装置などを活用したまま新システムへの移行が可能となっている。
そのほか、ホテル客室向けなどの特定業種向けの端末として、新たに大型タッチパネル情報ターミナル「UNIVERGE GT890」をラインアップに追加。また、既存のSIPマルチライン電話機「UNIVERGE DT900」においては顔写真付きパーソナル電話帳や直感的でわかりやすいポータル画面機能を採用し、スマートフォンアプリケーション「UNIVERGE ST500」もIPナースコールシステムと連動するなど機能強化を図っている。
価格は、いずれも税別でUNIVERGE Integration Platformが198万円(出荷開始日は6月28日)~、一斉通知機能が19万8000円(同)~、音声自動応答機能が29万8000円(同)~、UNIVERGE SV9500CTが700万円(同6月3日)~、UNIVERGE SV9300CTが100万円(同24日)~、UNIVERGE GT890が9万8000円(同7月31日)~。