Internet Systems Consortium(ISC)は3月21日(米国時間)、「BIND 9.14.0 Released|Internet Systems Consortium」において、BIND 9.14系初のオフィシャルリリースとなる「BIND 9.14.0」の公開を伝えた。このバージョンはISCが発表した新しいリリースナンバリングルールに基づく最初のリリースになる。

ISCは2018年の早い段階で、BINDのリリースナンバリングに関するルールを変更すると発表。奇数ブランチと偶数ブランチで位置づけを変更、奇数ブランチを開発版、偶数ブランチを安定版に位置づけるとした。開発版から安定版に、安定版から再び開発版へのブランチが切り替わっていく方式とされている。

  • BIND 9リリースモデル - 資料: Internet Systems Consortium提供

    BIND 9リリースモデル - 資料: Internet Systems Consortium提供

BIND 9.14.0を1つ前の安定版ブランチから比較すると、コードのリファクタリングが進められてソースコードが実質的に近代化されている。ソースコードに複雑さをもたらすような機能は削除されたほか、新しいプラグイン機構なども導入されている。

BINDのビルド時にOpenSSLサポートが必須になったほか、IPv6コネクティビティは必要ないものの関連するライブラリやヘッダはビルドする段階で必要になっているなど、1つ前の安定版と大きく変わった点もあり注意が必要。

ISCはBINDのソースコードが複雑化しメンテナンスや開発が困難になってきているとし、抜本的なリファクタリングの必要性を指摘していた。今回のバージョンはこうした取り組みが成果を出したバージョンとされている。