企業活動において、ビッグデータやAIを利活用する機運が高まっているなか、いざそれらを用いてビジネスを立ち上げようとしても、技術に精通した人材の不足など超えねばならないハードルが存在している。10月17日から19日まで東京ビッグサイトで開催されていた「日経xTECH EXPO 2018」会場内にて、ビジネスへのAI利活用の一助になるであろうサービスをサイバーリンクブースで発見したのでピックアップしてご紹介していこう。
サイバーリンクブースで展示されていた「FaceMe」は、スタンドアローンで動作するディープラーニングを使用したエッジデバイス向けのリアルタイムAI顔認識SDKだ。0.2秒以下と非常に高速な認識速度に加え、高い認識精度を誇っている。実際にブース内でその認証精度の高さを試すことのできるデモンストレーションを体験したのだが、よく顔認証でありがちな“カメラと被写体の距離が近くないと反応しない”ということもなく、カメラの数メートル先でも対象人物を特定していた。
SDKとして提供される「FaceMe」に搭載された技術は、Windows PC、Linux、Android、iOSなど様々な環境で顔認識技術を使用することができ、ハードウェア組み込み機器、アプリケーションソフトなど柔軟な実装が可能なクロスプラットフォームのソフトウェア開発を行うことができるという。顔認識以外にも、デジタル処理によって背景にぼかしを入れる、映し出される顔に自動でメイクを施すなど、リアルタイムでARエフェクトを適用することも可能となっている。
監視システムと連携して顔認識を利用した通行量調査や、エントランスシステムと組み合わせることでセキュアな入退室管理や勤怠管理記録システムの構築はもちろん、付加情報として得られる年齢・性別・感情を利活用したスマートリテールへの活用など、幅広いビジネス分野での利活用が可能なAI顔認識SDK「FaceMe」。実装するハードウェアやシナリオに合わせて柔軟性の高いコンフィグレーションを提供してくれるほか、GPUやCPU、ストレージ容量に最適化された学習モデルや実装方法を選択することができる。さらに、「認識率を重視したい」「リアルタイム性を追求したい」「ロースペックな環境下で動作させたい」といったニーズに対しても、最適な設定を選択することができるという。
既にあるサービスに新たな価値をもたらす可能性を秘めた「FaceMe」、より詳しい製品情報や提供ライセンス形態などに関して気になる方は公式サイトをチェックしてみて欲しい。