米Googleは10月16日 (現地時間)、Androidの採用に関する同社の商行為がEU競争法に違反しているとした欧州委員会 (EC)の判断への対応策を公表した。ChromeブラウザとGoogle検索アプリのバンドルを取りやめ、新たに有料ライセンス契約を設けた。
ECは7月19日に、Androidを採用するデバイスメーカーにGoogleのアプリをプリインストールさせ、モバイル検索やモバイルサービスにおける公正な競争を阻害しているとして、同社に43億4000万ユーロの制裁金支払いを命令、90日以内に効果的な対策を講じない場合は罰金を追加するとしていた。GoogleはECの決定を不服としており、同社の考えに基づいて10月に上訴に踏み切ったが、一方でECの判断を踏まえた解決策にも取り組み、90日の期限のタイミングで対策をECに通知した。
主な変更点は以下の3つ。
これまでGoogleアプリを採用するパートナーに対してAndroidフォークを用いたデバイスの提供を認めていなかったが、EEA (欧州経済領域)において、その制限を廃する。例えば、FireデバイスにAndroidフォークを採用しているAmazonが、Googleアプリをライセンスして提供できるようになる。
デバイスメーカーが、Google検索アプリとChromeを切り離してGoogleモバイルアプリ・スーツをライセンスできるようにする。ただし、他のアプリにGoogle検索アプリとChromeをバンドルすることでGoogleはAndroidプラットフォーム開発の資金を賄っており、引き続きAndroidを無料かつオープンソースで提供し続けていくために、EEAで販売するスマートフォンおよびタブレット向けに有料ライセンス契約を用意した。
Google検索アプリとChromeのライセンスを別に用意する。
新しいライセンス・オプションは2018年10月29日に発効になる。