米Adobeは9月20日(現地時間)、マーケティング・オートメーションソリューションを提供する米Marketo(以下マルケト)を、47億5,000万米ドル(約5320億円:1ドル112円として計算)で買収することで最終的合意に達したと発表した。

買収は、9月~11月の完了を予定しているという。

買収完了後は、Marketoのスティーブ ルーカスCEOはアドビの経営陣に加わり、エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるブラッド レンチャーを直属の上司として、Adobeのデジタルエクスペリエンス事業の一部となるマルケトチームを率いるという。

Adobeは、「Adobe Experience Cloudにマルケトのエンゲージメントプラットフォームを追加することにより、アドビはあらゆる業界のすべての規模の企業に対して、業界に変革を引き起こすような顧客体験を実現する比類のないソリューションを提供できるようになります。今回の買収により、Adobe Experience Cloudが持つ豊富なアナリティクス、コンテンツ、パーソナライゼーション、広告、およびコマース機能が、マルケトのリードマネジメントとアカウントベースのマーケティングテクノロジーと統合され、B2B企業に大規模なマーケティングエンゲージメント作成、管理、および実行能力を提供します」としている。

Adobeのデジタルエクスペリエンス事業部門担当エグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるブラッド レンチャー(Brad Rencher)氏は、「あらゆる業界のマーケターには、顧客にふさわしい、パーソナライズされた、魅力あるエクスペリエンス提供への徹底した注力が求められています。今回の買収により、B2CおよびB2B企業の顧客体験の向上におけるアドビのリードが拡大し、Adobe Experience Cloudがすべてのマーケティング活動の中心に据えられることになります」と述べている。

MarketoのCEOであるスティーブ ルーカス(Steve Lucas)氏は、「アドビとマルケトは、ビジネスの成果を生み出すにあたってコンテンツとデータが持つ力を信じています。マルケトはマーケターに、業界をリードするB2B向けのマーケティングエンゲージメントプラットフォームを提供していますが、マルケトが迅速なイノベーションを継続するにあたりアドビほど優れた場所は他に存在しません」と述べている。