ビジネスの現場においてExcelほどよく活用されたツールはなかなか見当たらない。縦と横に広がるセルを駆使した表作成からグラフ、セルとセルの動的連携を設定する各種関数や作業を自動化するマクロ、GUIを含むプログラミング環境を提供するVBAとすべてを駆使できる人にはなかなかお目にかかれない。帳票などテンプレートや雛形を構築するベースツールとして、また生産性を向上させるツールとしても欠かせない機能を持っている。
グレープシティはこのExcelライクなユーザーインタフェースをWebで実現する製品「SpreadJS」の最新版となる「SpreadJS V11J」を29日リリースした。
HTML5のCanvas機能を使うJavaScriptコントロールはExcelライクなフィルタや表計算、関数、条件付き書式などお馴染みの機能をブラウザで描画。Spread.Viewsではカレンダーやガント、タイムラインなどテンプレートを使った表現も可能になる。公式Webサイト内のデモアプリケーションページを見れば、何ができるかを把握できるが、経費精算やレシピ集、損益計算や財務KPIと"Excelそのまま"の操作をWebで実現している。
29日にリリースした新バージョン「V11J」では、20を超える機能を追加。新機能として、チャート/コンテキストメニュー/アウトライン列/ドラッグマージ。機能強化として、フィルタダイアログにおける条件フィルタ/Undo/Redo機能の強化/セル文字列の縦書きが加わる。またReact、Vue.jsとの併用サポート、npmによるインストールなど開発を補助する機能も追加している。数式は62種類が新たに加わり、452となる。新機能の詳細は同社公式Webページに掲載されている。