ベルギーはブリュッセルから世界的ブランドへと広がっていくプレミアムチョコレート、ゴディバ。多様なデザインから生み出される味わいも深く、やはり違うものを感じざるを得ない。ゴディバジャパンの公式Webサイトのカタログページでは、チョコレートの他にもクッキーやムース&ゼリーなど数多くの種類が検索できるが、なかには産地や0.01%単位での使用原料を示すなどその機微を目にすることができる。しかし、すべてをその場で紹介するのはなかなか難しい。
日立ソリューションズがゴディバ ジャパンの協力を得て5月7日~6月15日にかけて行った実証実験は、商品をスマートフォンのアプリで撮影した商品の情報をその場で照会することで、店舗スタッフなどのより充実したサービス提供を試みるもの。店舗スタッフがスマートフォンで撮影した写真から、マッチングした商品の情報やアレルゲン情報の表示までをその場で行うものだが、10枚程度の画像で機械学習を実現しており、本格的な活用が期待できる。
同社は、AzureやDynamics、Office 365などマイクロソフト製品やサービスを用いたソリューションを提供しており、今回の実証実験ではMicrosoft AzureのAIサービスであるCognitive Servicesの画像認識機能とMicrosoft Dynamics 365を活用、計画策定から機械学習、アプリケーションの構築、レポート作成という一連の流れを約一カ月間で完了している。実験においては、店舗スタッフからの、パッケージを店舗に持参し類似商品を求めるケースやアレルゲン確認のニーズが多く、商品の迅速な詳細表示が有効であるとの店頭での声も掲載されている。特徴ある製品を展開する企業は、充実したアピールポイントを店頭などの顧客接点で強化できることがうかがえる。
なお、日立ソリューションズは7月に米国で開催された「2018 Microsoft Partner of the Year Awards」での「Dynamics 365 for Field Service Partner of the Year」部門のファイナリストに選出されている。