トヨタ自動車のコネクティッド分野の戦略事業体に位置するトヨタコネクティッドは26日、欧州市場におけるモビリティサービスニーズの高まりを受け、英国ロンドンに「TOYOTA Connected Europe」を設立したことを発表した。
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トヨタコネクティッド公式Webサイト
"人"と"クルマ"と"社会"をつなぐモビリティ社会創造をミッションとするトヨタコネクティッドのグローバル拠点は、アジアパシフィック、中国地域からインド、中近東に加え、2016年に米国で設立された「TOYOTA Connected North America, Inc.」と合わせた5カ国に続く6カ国目で、欧州市場にサービスを展開する。欧州市場でのモビリティサービスへのニーズ対応を目的のひとつに掲げており、米TOYOTA Connected North America, Inc.と協力した、モビリティサービスのための「モビリティサービスプラットフォーム(MSPF)」の開発強化へ取り組む。
MSPFは、既存のスマートセンターの上に車両管理やリースプログラムなど事業者との連携も柔軟に行える機能を構築するもので企業やサービスとのオープンな連携をも可能とするシステムで2016年に発表。スマートキーボックスとアプリ、システムとの連携は様々なサービスへと広がりを見せており、3月にはToyota Connected North AmericaとAvis Budget Groupが提携。レンタカー車両の運用効率化やアプリを介したオドメーター(走行距離計)や燃料レベル表示をはじめとしたリアルタイムレンタカー情報のユーザーへの提供を実現している。
また、欧州でのビッグデータ管理・解析の運営とともに5月から施行予定のGDPR(欧州一般データ保護規則)を含む、情報セキュリティ対策に取り組むことを述べている。トヨタ自動車 副社長でコネクティッドカンパニーのプレジデントである友山茂樹氏は「TCEUはトヨタが進めるMSPFを用いたコネクティッド戦略を推進していく上で、欧州地域における重要な戦略的ビジネスユニットです。トヨタが持つ最先端のデータ解析技術も活用して、欧州のお客様に多様でより豊かなモビリティライフを提供していきます」と述べている。