人工知能を駆使したビッグデータ解析事業を手がけるFRONTEOは6月21日、独自開発の人工知能エンジン「KIBIT(キビット)」をりそな銀行に導入したと発表した。

「KIBIT」は、人間の心の機微(KIBI)と情報量の単位であるビット(BIT)を組み合わせた言葉で「人間の機微を理解する人工知能」を意味しており、文章の意味を読み取り、人の暗黙知や感覚を学ぶことで、人の代わりに判断や情報の選び方を再現できるという。

提案した金融商品やそれに対する顧客の反応、気にしている点といった営業店担当者と顧客の面談記録をKIBITが解析し、りそな銀行がかがげる「お客さま本位の取り組み」につながる記録を重要性の高い順に抽出することで、ニーズをいち早く把握し、対応を行うことができるとしている。

また、従来人の手で仕分けを行い該当部署へ送付していた月1000件以上の顧客アンケートについて、KIBITが過去の記録を教師データとして用いて分類することで、アンケート内容の把握と対応までの時間を短縮することができるという。

今後は、りそな銀行の特色である個人や中小企業の顧客を最重視した取り組みと、商品ラインアップの幅広さという強みを活かすために、KIBITの導入範囲を広げていく提案をしていくとのことだ。