業務管理にもゲームにも、高い画像認識技術がビジネスを呼び込む - 共同印刷の二次元コード「FullScanCode」

デジタル化による紙媒体の減少、出版社の苦戦など印刷会社にとっても厳しい環境が続く中、印刷会社は質の高い印刷技術を応用させて、各種ツールを展開している。印刷で培ったプロフェッショナルな技術は、製品の良さを伝える各種ツールにも応用されるのだ。

共同印刷が開発する「FullScanCode」は、複数コードを一括で読み取ることで、驚くべき管理業務改善の可能性を披露する。同社のオリジナルの独自の画像認識技術を応用した、新しいアルゴリズムで、向きが不揃いな複数コードを一括読み取る。一目瞭然のその威力は、動画でも公開されている。

「FullScanCode」は、システム連動による情報の一元管理が可能なため、物流や商品管理はもちろん、大量の文書管理もできるようになる。相当高速な動きでもPCやスマートフォンで認識されていく様子がわかる。印刷物でありながらRFIDタグが得意とする一括読み取り機能を持ち、スマートフォンなど各種デバイスでも読み取れるプログラムも提供できるのだ。バインダーの背表紙に貼り付けるとスマートフォンのカメラをキャビネットに添って横に動かすだけで、次々に認識していく。

14日、同社はこの「FullScanCode」がセガ・インタラクティブの「らくがきカードバトル撃墜王」向けカードに採用されたことを発表した。らくがきカードバトル撃墜王は、ユーザーが自分で描いた絵が、戦闘力やスピード力などのパラメーターに応用されるというクリエィティブ要素が取り入れられたデジタルカードゲーム。

「らくがきカードバトル撃墜王」公式サイトには、赤色をたくさん使うと戦闘力が上がる、小さく描くとスピードが上がるなど楽しそうなヒントも掲載してある。子供だけでなく大人も充分楽しめそうなこのカードは、日本カードプロダクツが発行するが、このカードの技術に「FullScanCode」が採用されている。

簡単な操作で複数のコードを一括で読み取れる素早さや認識精度、画像のボケ・ブレへの対応力、すべてのカードに異なるシリアル番号コードを付与できる情報量など二次元コード「FullScanCode」が持つ能力の高さが認められたことも発表している。同社では、今後も、さまざまな企業からお寄せいただいている要望にお応えしながら、フルスキャンコードの拡販に努めたいとしている。