レノボ・ジャパンは4月19日、x86サーバラインアップにラック型の「System x3250 M6」「System x3550 M5」「System x3650 M5」「ThinkServer RD350」「ThinkServer RD450」、ブレード型の「Flex System x240 M5」、高密度型サーバ「NeXtScale nx360 M5」の新製品7シリーズの発売を開始(System x3250 M6は4月26日に発売)した。価格はSystem x3550 M5の8869EXJの場合、最小構成価格は37万円(税別)。

新製品群は、最新のインテル Xeonプロセッサー E5-2600 v4製品ファミリを搭載(System x3250 M6は除く)している。

レノボ・ジャパン データセンターグループ事業本部 事業部長の上原宏氏

最初に、レノボ・ジャパン データセンターグループ事業本部 事業部長の上原宏氏は「4月1日にLenovo Data Center Group(DCG)として、データセンターに関する必要な製品、およびデータセンター構築に必要なノウハウを提供する事業を展開する部門を立ち上げた。今後、データセンターは重要になっていくため、われわれは4つのステージにより顧客ニーズに対応していく。ステージ1はビジネスの規模、運用スタイルに合わせたデータセンターデザイン、ステージ2はソリューションの最適化とデプロイメント、ステージ3はクラウド環境自動化、オーケストレーション、ステージ4はデータセンターを最大限活用することだ。顧客の業種、業態、ITの要求にはそれぞれのステージがあるため、そのような顧客ニーズに対応していきたいと考えている。『データセンターの可能性を解き放つ』をテーマに製品の拡販、パートナーとの施策、サービス・サポートの展開に取り組む」と力を込めた。

データセンターグループ事業本部 DCG製品本部 本部長の武田香代子氏

続いて、レノボ・ジャパン データセンターグループ事業本部 DCG製品本部 本部長の武田香代子氏が新製品の説明を行い「最新のインテル Xeon プロセッサー E5-2600 v4製品ファミリの搭載により、CPUパフォーマンスが44%向上したほか、サーバの統合台数も2世代前のプロセッサと比較して6倍の台数を1台のサーバに統合することができる。また、システム管理は『Lenovo XClarity 1.1』により、手作業では60分を要するOSの導入が6分で可能だ」と新製品群の優位性を主張した。

ラック型サーバ

System x3550 M5(1Uサイズ)とSystem x3650 M5(2Uサイズ)はオールマイティなワークロードに対応するパフォーマンス、信頼性、拡張性、セキュリティを備えたラック型サーバ。1Uで46TB、2Uで120TBのSSD、NVMe/PCIe接続のフラッシュストレージ、アクティブ/スタンバイモード、80PLUS Titanium認証のホットスワップ冗長電源ユニットに対応し、二重ゾーン冷却、最大40℃までの稼動環境(ASHRAE クラス A3 準拠)対応により消費電力を削減するという。

「System x3550 M5」

「System x3650 M5」

またSystem x3250 M6は、そのほかの6製品とは異なりインテル Xeon プロセッサ E3-1200 v5製品ファミリを採用。2.5インチ×8ドライブで16TB、3.5インチで24TB、12Gbps対応内蔵ドライブの搭載を可能としたエントリーサーバとなり、ホットスワップ冗長電源にも対応している。

「System x3250 M6」

ブレード型サーバ

Flex System x240 M5はミッションクリティカルに対応した2ソケット・ブレード型サーバ。Flex System Enterpriseシャーシとの組み合わせで省スペースを実現、高速ネットワークに対応したバックプレーンによるノード間の高速通信により、ケーブリングにかかる作業も削減。また、 PCI拡張ユニットによりFlashストレージやGPUにも対応し、 ストレージは最大12TBの容量を追加することが可能だという。

「Flex System x240 M5」

高密度型サーバ

NeXtScale nx360 M5 コンピュート・ノードは高さ1U、幅がEIA 19型ラックのラック・スペースの半分(ハーフワイド)のフォームファクターで、コスト効率とエネルギー効率を向上させた高密度型サーバ。

コンピューティング、I/O、ストレージ、アクセラレーションなどのさまざまな機能に対してサーバー密度とパフォーマンスを提供、ビッグデータのようなモデリング、シミュレーション、アナリティクスなど幅広いワークロードに対応し、シンプルなアーキテクチャーで容易にスケールアップ、スケールアウトでき、パフォーマンスを犠牲にすることなく高密度化が可能なデータセンターに適しているという。

「NeXtScale nx360 M5」

パートナー戦略とサービス&サポート

また、上原氏はパートナー戦略としてISVやIHVを中心に「Lenovo Togetherプログラム」に取り組み、共同メッセージで広範囲のマーケティング活動や互いのエンジニアによる技術的活動・共同検証を実施し、100社のパートナーと協業していくと意気込みを語った。

そして、最後にサービス&サポートとして同氏は東北NEC PC米沢工場におけるファクトリー・インテグレーションを6月から開始すると発表した。同サービスはSystem xやConverged HX Series、Flex System、NeXtScale、ストレージ製品を対象にデリバリー前検品やメモリ増設、送付とウェア・プリロードなどのカスタマイズを行う方針だ。