博報堂は4月5日、店頭における生活者の買物行動データ測定の強化を目的として、測定データをビッグデータと統合して分析し、買物行動の活性化につなげる同社独自のプラニング手法である「ショッパーズ・カスケードモデル」の構築を開始すると発表した。
同社は、リアルな場での買物行動データ測定を強化することにより、従来の調査手法では実現できなかった「無意識下の行動の可視化」と「アクチュアルデータによる行動捕捉」の2つのアプローチを強化する。また、同データを広告・販促投資額・売上データ・生活者データなど、ほかのビッグデータと統合し分析することで、メーカーおよび流通双方の売上・利益拡大につながるアクションをプラニングしていく。
新手法により、生活者の買物行動を来店前・店内・来店後まで拡大してとらえることができ、より精緻な分析やアクションの検討が可能になるという。例えば、店頭におけるブランドの潜在的なターゲットに向けたプロモーションの展開や、買物行動で商品が手に取られているものの購買されていない商品を明らかにし、その要因分析を行う。
この取り組みについては、同社のデータドリブンマーケティング局とショッパーリテールマーケティング局が連携し、推進していく。
新モデルの構築にあたり、先行して無意識下でのブランドに対するイメージを明らかにする調査プログラムの提供を開始している。同プログラムは店頭における商品との出会いを再現する直感的な選択テストとなり、心理学の知見を応用し、特定の言葉やイメージの組み合わせへの反応時間からブランドや製品に対する期待イメージや感情を測定するという。同社は今後も、同モデルを構築するソリューションを順次拡充していく方針だ。