ヤマハとナムコは4月5日、「ナムコ×ヤマハ Sound UD化プロジェクト」としてナムコが運営するテーマパーク「J-WORLD TOKYO」で、ヤマハが開発した音のユニバーサルデザイン化支援システム「おもてなしガイド」を活用したサービスの試験運用を同日付で開始した。
ヤマハの「おもてなしガイド」は、アナウンスやナレーション、ショーやアトラクションのセリフなどをトリガーに、音声内容を専用のスマートフォンアプリに日本語を含む各言語でリアルタイム表示するシステムで、2015年から交通機関や商業施設での実証実験を行っている。
一方、ナムコの「J-WORLD TOKYO」は、「ONE PIECE」「ドラゴンボール」「NARUTO-ナルト-」など「ジャンプ」作品の世界観の中で遊べるテーマパークとして、アジア、ヨーロッパをはじめとした世界各国から外国人観光客が多く訪れ、入園者全体の約1割を占めている。
今後、外国人の来場者が増加するものと見込んでいる。今回のプロジェクトでは「J-WORLD TOKYO」の音響演出の一部におもてなしガイドを導入し、来園者はスマートフォンからおもてなしガイドアプリをダウンロードすることで、キャラクターの声などの音響演出を各言語(日本語/英語/中国語)の文字情報として確認できる。
アプリはインターネットに接続することなく利用でき、文字情報は音声と連動してリアルタイムにユーザーのスマートフォンに提供されるため、日本語が分からない外国人や音声を聴き取りづらい来園者にも、施設の楽しみや日本発の人気コンテンツの提供が可能だという。
両社は、この試験運用を通じ「音のユニバーサルデザイン化」を推進し、「J-WORLD TOKYO」のサービス向上と、おもてなしガイドの機能追加や利便性向上を図り、外国人を含む来園者へ楽しさを提供できるエンターテインメントのあり方を追求していく考えだ。