アプレッソは2月19日、同社が開発・販売するデータ連携ソフトウェア「DataSpider Servista」の最新バージョン4(以下、DataSpider Servista V4)を2月24日より提供開始することを発表したが、同社は製品の出荷開始にあわせ、2月24日、同製品の発表イベント「IoT時代に求められる先進のデータ連携セミナー」を都内で開催。V4の機能強化ポイントをデモを交えて説明した。
アプレッソ 事業推進本部 技術部 リーダー 高野走氏は、新製品のDataSpider Servista V4について「今回の新製品はIoT連携をコンセプトに開発した」と説明。その理由を「IoTは最近活性化しているが、その要素としてはインフラ基盤としてのクラウド、分析、可視化、予想するためのアプリケーションなど、ぞれぞれのレイヤにそれぞれのプレイヤがおり、そのためデータの連携が重要になる。データ連携がないとIoTが成り立たない」と述べた。
その上で、IoTに求められている要素として、「急速なテクノロジーへの対応」、「システム/データの肥大化への対応」、「ビジネススピートの加速化への対応」が必要で、新製品では、これらに対応する機能を強化していると語った。
IoT連携への対応では、AWSの新規アダプタとトリガーに対応。具体的にはKinesisトリガーへの対応と、DynamoDBアダプタへの対応が行われているという。
また、今年の6月に提供予定のSP1では、さらにMicrosoft Azureアダプタへの対応を行う予定だという。
高野氏は「これにより、AWSとAzureの複数のクラウドをまたがった処理の一連の分析プロセスを完全自動化できる」と語った。
肥大化への対応のパフォーマンス強化では、6月のSP1の目玉機能として結合、ソート、集計を行うマルチストリームコンバータを提供。従来の10-15倍のパフォーマンスが出るようになるという。これは、従来はN:1のマージで大量のメモリを必要としたが、マルチストリームコンバータでは2:1シンプルなマージに特化したため、メモリの使用が抑えられ、高速化できるという。
また、データベースアダプタチューニング機能として、フェッチサイズやバッチサイズの指定できるオプションを用意。これにより、最適なチューニングが環境に合わせて可能だという。
そのほか、Excelアダプタの機能強化も行われ、セル指定読み取りが追加され、1つの設定で複数のセルからの読み込みが可能になったという。また、書き込み時の書式設定/コメントも可能になっている。
グローバル対応では、言語切替が追加された。従来は言語によりインストーラが分かれていたほか、機能の一部も異なっていたが、最新版では言語の切替が画面から行えるようになったという。
開発生産性の向上では、ブラウザベースのSudio for Webの高速化が行われ、スクリプトの数が多い、コポーネントアイコン数が多いなど、従来は特定の条件下で遅くなるケースがあったが、今回その課題を解決した。
また、グローバルスキーマという新機能を搭載。任意のスキーマをグローバルスキーマとして登録し、複数のスクリプトから参照して利用できるという。
今後のリリースについては、6月にSP1が提供され、2017年の4-7月にV4.1をリリースする予定だという。