LINEは7月28日、9月から12月にかけて青少年におけるネット利用実態把握のため、10万人規模の全国調査を実施することを発表した。この調査は、ネット上のコミュニケーショントラブル根絶を目的としたものだ。対象は全国の小中高(専門含む)の児童および生徒で、7万から15万サンプルの回収を目標にしている。調査結果は来年3月頃を目処に公表予定だ。

これまでにもLINEは、全国の学校や教育現場を訪問し、教職員・保護者・児童・生徒に直接ヒアリングすることで、実態に則したトラブル対策や啓発活動を実施してきた。今回実施する調査では、ネット上のトラブル発生原因・過程をより詳しく広範に把握し、根本的な抑制対策を行う考えだ。

また、LINEは調査実施と同時に、ネット上のコミュニケーショントラブル根絶に向けた啓発プログラムとして、マンガ教材とワークショップ教材の改定版も発表した。

マンガ教材は9月に提供予定で、小中学生を対象にネット上のコミュニケーションと、対面のコミュニケーションの違いを考えることをテーマにしている。マンガの手法を用いることで、「読むことで理解する教材」ではなく、登場人物の表情や仕草から「情報を読み解く教材」として活用できるという。

マンガ教材のイメージ

ワークショップ教材に関しては、8月下旬に提供される予定だ。この教材は、昨年静岡大学教育学部とLINEが共同研究・開発した小中学生向け情報モラル教材の改訂版で、「自分と他人の価値観の違いに再度気づく」という点をテーマにしている。今回は、全国の学校(小・中・高)にLINE社員を派遣しワークショップ授業を数多く実施してきた知見・経験と、教職員の意見をもとに、教材を再開発した。

どちらの教材も、子供たち自身が考え、想像できるように工夫されている。また、複数の視点からディスカッションするグループワークでの活用も可能だ。教材やワークショップ授業・講演へLINE社員の派遣については、特設ページから申し込み可能だ。