IDC Japanは6月25日、国内の個人所有のスマートフォンとタブレットがBYOD(Bring Your Own Device)として業務利用される台数についての、2019年までの予測値を発表した。

国内スマートフォン 産業分野別BYOD台数推移 2014-2019年(2014年は実測値、2015年以降は予測値) 資料:IDC Japan

調査によると、2014年に個人所有のスマートフォンが全産業分野でBYODとして業務利用されている台数は600万台で、全産業分野の従業員数に対する台数比率(対従業員数比率)は10.5%だった。これが、2019年には1017万台となり、対従業員数比率は17.9%まで高まる。2014年~2019年のCAGR(年間平均成長率)は11.1%となると予測している。

一方、2014年にタブレットが全産業分野でBYODとして利用されている台数は259万台で、対従業員数比率は4.5%。2019年には対従業員数比率は10.7%となる609万台となり、2014年~2019年の台数のCAGRは18.7%となると予測している。

スマートフォンがBYOD利用される有望な産業分野としては、「サービス」「流通」が挙げられ、「サービス」は従業者が多いことに加え、対従業員数比率も全産業分野平均を上回っていることから、2019年には全産業分野の約45%(456万台)を占めるという。

また、「流通」では、2019年の対従業員数比率が21.5%に広がると予測されている。特に卸売においては、製造業と小売業の双方から得られる情報を付加価値とした営業業務における、生産性向上のためのツールと位置付けられる。一方、タブレットがBYOD利用される有望な産業分野としては、「サービス」「その他(建設/土木、資源などを含む)」が挙げられた。

また、シングルハンドで操作できるコンピューティングデバイスが、建設/土木領域の業務にで適用範囲が広いととらえられていることから、「その他」は、最も伸び代が大きい産業分野の1つとなることが予測され、2019年の対従業員数比率が13.8%となるとしている。