パスロジは3月26日、メールで受信したクイズに回答するだけで不正送金を防止する「クイズ型取引防護システム・メール版」の提供を開始すると発表した。
システムでは、利用者がパソコンのブラウザなどで振込操作を指示すると、取引防護システムから、振込先の口座番号や金額などの取引情報を一部欠損させた穴埋め問題と、その欠損部分を補う回答の選択肢を表示した電子メールを受信。利用者は、正しい回答の選択肢にふられた確認番号をインターネットバンキングの画面で入力することで、送金操作を完了する。
もし受信した電子メールの内容が、利用者が指示した取引と合致しない取引情報であれば、取引情報が偽装されている可能性があると判断できる。
選択式クイズに回答するだけの誰でも簡単に分かりやすい方式で、使用手順は、受信した電子メールを確認し、確認番号を入力するだけとなっている。2経路認証とクイズへの正確な回答が必要なため、不正送金を確実に阻止できるほか、専用デバイスの管理・所持が不要となる。
金融機関側についても、メールを使用するため、すべてのインターネットバンキング利用者に提供可能であるほか、専用デバイスを使用しないため、利用者への提供が低コストで行える。また、システム導入における既存システムへの変更は数が少なく、速やかに導入できるとしている。
ユーザビリティ・コストパフォーマンス・防護確実性のすべてを備えたシステムとなっており、電子メールの受信の代わりに、同社がiOSとAndroidにて提供中のスマートフォン用アプリ「PassClip -パスクリップ-」上にクイズ画面を表示できる。