ヴォーカーズは9月2日、同社が運営するサイト「Vorkers」に投稿された約7万5,929人の在籍企業の評価レポートをもとにまとめた「入社形態」による「働きやすさ」の違いに関する調査の結果を発表した。

安倍政権の成長戦略の1つとして「雇用の流動化」に注目が集まる昨今、「新卒入社」社員と「中途入社」社員による会社への評価ギャップを知ることで、今後の日本企業の組織マネジメントの参考になるよう、今回の調査を行った。

対象データは、Vorkersの8つの評価項目の中から「風通しの良さ」、「社員の相互尊重」、「人事評価の適正感」の3つを選択したもの。

調査の結果、「新卒入社」の社員は年齢とともに会社への評価が高くなり、「中途入社」の社員は年齢とともに会社への評価が低くなることがわかった。最も差が開くのが「45から49歳」の世代だった。

「新卒」「中途」働きやすさの意識ギャップ 資料:Vorkers

「新卒」「中途」別、「人事評価の適正感」意識の世代推移 資料:Vorkers

同調査では、「新卒入社」「中途」社員からの評価が高い企業ランキングも実施した。その結果、「新卒入社」社員のランキングでは、「ボストンコンサルティンググループ」と「三春情報センター」が同点で1位となった。

「ボストンコンサルティンググループ」はグローバルに展開する戦略系コンサルティングファームで、Vorkersに寄せられた社員クチコミでは「組織がフラットで、パートナーからアソシエイトまで会話しやすい雰囲気」「新卒用のジョブを通じて実際の雰囲気をつかむことができた」など、「新卒入社」社員にとって、仕事面および組織面の双方で溶け込みやすい環境が評価された。

評価が高い企業ランキング「新卒」 資料:Vorkers

「中途入社」の評価ランキングの1位は「経営共創基盤」、2位「アシスト」、3位「アライアンス・パートナーズ」となった。

「経営共創基盤」は産業再生機構のCOOを務めた冨山和彦氏が率いるコンサルティング会社で、中途採用が多い、Vorkersには、「多様なバックグラウンドを持つ人材の集まりであるため、非常に風通しがよく、個々の社員を尊重する風土がある」「パートナーとの距離感についても近く、社長を含めてふらっと議論ができる関係になっている」といった社員のクチコミが寄せられた。

評価が高い企業ランキング「中途」 資料:Vorkers