ピュア・ストレージ・ジャパンは5月22日、オールフラッシュアレイ「FlashArray 400」シリーズの新ラインナップとして、エントリーレベルの「FA-405」と大容量・高性能のハイエンドモデル「FA-450」を発表した。

同社は2013年1月より、東京エレクトロンデバイスを通して、オールフラッシュストレージ「FA-420」を提供している。今回新たに2製品を追加することで、「FlashArray 400」シリーズのラインナップは3機種となった。

「FA-405」

「FA-450」

ピュア・ストレージ・ジャパン 代表取締役 山田秀樹氏

冒頭、ピュア・ストレージ・ジャパン 代表取締役 山田秀樹氏は、「ピュア・ストレージは2009年に設立され、2012年から製品を提供している。日本市場には、昨年の1月から東京エレクトロンデバイスさんを介して代理店販売を開始した。当初は日本で製品を受け入れてもらえるかという不安もあったが、今では、大手企業に採用されている。ピュア・ストレージはすばらしい製品だが、現在のラインナップですべてのお客様に満足していただくことはできない。多くの人にフラッシュストレージを使っていただくためには、今後も、開発投資を続けていかなくてはならない。もっと早く、もっと大きくというニーズや、スモールスタートしたいという声を聞いて、本日の製品を発表することになった」と挨拶した。

「FlashArray 405」は、エントリーレベルアレイで、1Uコントローラーのフォームファクター。物理容量は2.75-11TBだが、重複排除や圧縮により最大40TBの使用可能容量を提供する。帯域幅は3GB/sで、インタフェースとして最大4×8GBのファイバーチャネル、および最大4×10Gb/sイーサネット iSCSIが利用できる。

「FlashArray 405」の内部

「FlashArray 450」は、大企業向けの高容量・高性能フラッシュアレイで、 Tier1ディスクストレージの置き換えに適しており、2Uのコントローラーの設置面積内に最大250TB(物理容量は34-70TB)の使用可能容量を提供する。帯域幅は7GB/sで、インタフェースとして最大12×16GBのファイバーチャネル、または最大12×10Gb/sイーサネット iSCSIが利用できる。

「FA-405」は同日より、「FA-450」は2014年6月より提供開始する。

FlashArray 400シリーズの新ラインナップ

また、同社はFA-400シリーズで動作するOSの最新版、「Purity 4.0」を発表。 2014年6月に出荷開始する

「Purity4.0」は、今回強化されたFlashRecoverのほか、完全に統合されたレプリケーション、スナップショット、ポリシー管理のサービスを提供する。

「Purity4.0」

新しいFlashRecoverテクノロジーは、ローカルおよびリモートのデータセンター向けに、瞬時のコピーと拡張データ保護機能を提供する。 FlashRecover Replicationは、すべてのフラッシュアレイ上でネイティブに動作し、Purity独自のFlashReduce重複排除と圧縮技術を活用して、ネットワーク帯域幅を削減。FlashRecoverは、フラッシュアレイ400シリーズを横断したレプリケーションを可能にし、単一ボリューム、複数ボリュームのコンシステンシーグループ、またアレイ上の全データコンテンツの レプリケーションをサポートする。

新しいFlashRecoverテクノロジー

同社の製品は、Dual-controllerで、Active/Active HAコントローラ (Infiniband相互接続)で接続されており、無停止でのアップグレードや容量拡張、コントローラの交換が可能だという。また、保守契約を締結することにより、3年ごとにコントローラの無償アップグレードも可能。

米Pure Storage プロダクト&ソリューション・マーケティング ディレクター ジム・サングスター氏

米Pure Storage プロダクト&ソリューション・マーケティング ディレクター ジム・サングスター氏は、「企業はスピードによって差別化できる。スピードは事業の成功/失敗に関わっている。そのため、 今、すべてにおいてインスタントが求められている。コンピュータやネットワークはインスタントのための要素を満たしているが、ストレージはインスタント・インフラストラクチャ実現のためのラストマイルとなっている。Pure Storageによってそれを解決できる」と語った。

同氏はその理由を、I/Oサイズを最適化している点を挙げ「他社はベンチーマークゾーンの4-8Kに注力しているが、ピュアストレージの平均I/Oサイズは38Kで、実環境での最適化を行っている」と説明した。

なお、同社では年内に次世代のフラッシュアレイ製品を発表し、2015年以降提供を開始する予定だという。