米オラクル Solaris プラットフォーム・エンジニアリング担当 バイスプレジデント ビル・ネシャイム氏

日本オラクルは5月14日、米国で4月29日に発表された同社のUNIX「Oracle Solaris 11.2」に関する説明会を開催した。Oracle Solaris 11.2はSPARC版とx86版のベータ版のダウンロードが開始されている。

米オラクル Solaris プラットフォーム・エンジニアリング担当 バイスプレジデントのビル・ネシャイム氏は、「Oracle Solaris 11.2は、クラウドにとって必要な条件である効率性、セキュリティ&コンプライアンス、シンプル、オープン、コストパフォーマンスを提供する」と説明した。

Oracle Solaris 11.2の最大の特徴は、オープンソースのクラウド基盤ソフト「OpenStack」の全機能を統合した点だ。主要コンポーネントの管理コンソール「Horizon」、サーバ仮想化「Nova」、ネットワーク「Neutron」、ストレージ「Cinder」「Swift」、イメージ管理「Glance」などをサポートする。これにより、Oracle Solaris 11.2をインストールするだけで、数分間でクラウドサービスを提供することが可能になるという。

オープンソースのクラウド基盤ソフト「OpenStack」の全機能をサポートするOracle Solaris 11.2

ネシャイム氏は効率性を実現する具体例として「仮想化」を挙げた。「通常、仮想化環境ではオーバーへッドが生じて20%から30%の負荷がかかるが、Oracle Solaris 11.2はZones機能によりすべてのハードウェアが使える形で仮想化が行われるため、物理環境と同等の性能が出る」と同氏。

セキュリティについては、トップからボトムまでセキュリティ機能が提供され、フルスタックで安全性が確保されるほか、ユニファイド・アーカイブのテクノロジーによりセキュアな環境でデータが保護される。

コストパフォーマンスについては、x86サーバにRed Hat Enterprise Linuxをインストールしたプラットフォームに対し、SPARC搭載マシンにSolarisをインストールしたプラットフォームは3年で所有コストを6分の1に抑えられるという。