日本オラクルは1月23日、Javaベースのアプリケーションをはじめとする多数のアプリケーションを高速に実行するエンジニアド・システム「Oracle Exalogic Elastic Cloud」の最新版「Oracle Exalogic Elastic Cloud X4-2(以下、Oracle Exalogic X4-2)」の提供を開始したと発表した。

「Oracle Exalogic X4-2 Eighth Rack」

最新版では同社の最新x86サーバ「Sun Server X4」を搭載、サーバあたり約50パーセントの性能を向上、フル・ラック構成で720個のプロセッサ・コア、7.5TBのメモリ、24TBのフラッシュ・メモリを搭載している。

最新版を含むエンジニアド・システムのI/O性能を最大化する同社の統合ストレージ製品最新版「Oracle ZFS Storage ZS3」シリーズを統合し、ストレージ領域を33パーセント増加。

また、同社の仮想化機能とシステム全体の仮想マシン群を簡単に作成・構成するアプリを組み合わせることで、仮想環境でも基幹業務アプリケーションの性能を落とさずに実行することが可能。「Oracle Exalogic」上で稼働する同社アプリケーション専用の参照構成「Oracle Exalogic Oracle VM Templates for Oracle Applications」を使用することで、アプリケーション統合までの時間を数週間から数分間に大幅に短縮する。

さらに同社のインメモリ・アプリケーション製品群に対応し、前機種からメモリを増量しているため、同製品群を10~20倍高速に実行し、業務プロセスの迅速な遂行を可能にする。

各種の「Oracle Fusion Middleware」製品との組み合わせの例では、「Oracle WebLogic Server」を実行した場合、アプリケーション・サーバの性能を約26倍向上。「Oracle Coherence」の実行において5倍処理性能を向上し、遅延時間を7分の1に短縮。「Oracle BPEL」1秒あたりの処理時間を17倍高速化、「Oracle Tuxedo」の性能が8倍改善し、遅延時間を4分の1に短縮などの利点が挙げられる。

参考価格は最小構成「Oracle Exalogic Elastic Cloud X4-2 Eighth Rack」(1/8ラックモデル)で4,021万7,409円(税別)。同構成はIntel Xeon Processor E5-2697 v2×8(96コア搭載)、最大共有メモリ1TB、最大共有ストレージ80TBで「Oracle Exalogic Elastic Cloud Software」を含む。