Talendは17日、統合基盤ソフトウェアの最新版「Talend 5.4」をOSS(オープンソースソフトウェア)で提供開始したと発表した。サポートなどが利用できる商用版については年内の販売開始を予定している。

製品の画面

同ソリューションは、データ、アプリケーション、ビジネスプロセスなどの統合により、企業内の様々な情報資産の効率的な活用を実現する。今回発表になった最新版では、Apache Hadoopにおける最新のフレームワークとして注目されている「YARN」をネイティブにサポートした。業界で唯一の対応としており、ますます需要の高まるビッグデータインテグレーションとして磐石になった。

最新版のTalend 5.4では、開発ツールである「Talend Studio」も機能が拡張されており、MapReduceジョブの実行パフォーマンスを本番環境で稼働させる前に、GUIを使って事前に最適化を実現する。また、HadoopのセキュリティフレームワークであるKerberos認証もサポートする。

2013年10月に、YARNを含む追加機能を実装した「Hadoop 2」がリリースされたが、最新版の「Talend 5.4」はYARNをネイティブにサポートするよう最適化されており、Hadoop内でデータ抽出・変換といったETLやデータクレンジングを実行するため、YARNが提供する優れたリソース管理機能とHadoopの分散処理環境のメリットである柔軟性と拡張性を活かせる。

また、Talend製品が生成する実行コードはPure Javaで記述されているため、Javaランタイム環境を備える様々なプラットフォームで利用可能である特長を持つが、YARNのような最新のテクノロジーをいちはやくサポートすることで最新テクノロジーと共にビジネスをすすめることができる。

同ソリューションは、OSS版については無償で提供され、同社のWebサイトからダウンロードできる。商用版は190万円から(1年間単位のサブスクリプションライセンスで、保守料金を含む)となっており、同社直販の他に、国内13社のSIおよび販売パートナーから販売される。