独SAPは12月9日(現地時間)、最新の予測分析ソリューション「SAP InfiniteInsight」を発表した。買収したKXENの技術を利用し、現在データサイエンティストなど専門家に限定されている予測分析の裾野を広げるとしている。
SAP InfiniteInsightは、SAPのBI・予測分析モジュール「SAP Predictive Analysis」のバンドルとして提供する新ソリューション。同社が9月に買収したKXENのモデリング自動化やデータビジュアル化などの技術をベースにしたもので、予測分析の利用を容易にし、ビジネスユーザーでも利用できるという。
InfiniteInsightの機能の1つが分析レコード。ユーザーがビジネスコンポーネントを定義して繰り返し再利用することで、予測モデリング向けの分析データセットを自動で作成するというもの。これにより、高速化、さらに人間によるエラーの削減も可能だとしている。モデリングでは、各データマイニング機能向けに高度な予測モデルを自動で構築する。自社のニーズに最適なアルゴリズムを容易に得られ、高い精度と最適な結果を得るのを支援するという。
このほか、SAP HANAとの連携により複雑な処理を高速化できるほか、SAPのデータビジュアル化ツール「SAP Lumira」を利用して結果を視覚的に表示できる。
予測分析はビックデータ技術の利用によるデータの増加に伴い利用が増えると見込まれている分野。SAS Institute、IBMなどもソリューションを提供している。