YRPユビキタス・ネットワーキング研究所は12月5日、公共交通オープンデータの実証実験を、公共交通オープンデータ研究会の協力を得ながら実施すると発表した。

オープンデータは、公共性の高いデータに対してアクセスするための APIなどを公開し、ネットワーク経由で他の組織から利用可能にした、いわばデータ版の公共基盤。YRPユビキタス・ネットワーキング研究所は、昨年度の協力事業者を含む公共交通オープンデータ研究会の協力のもと、次の実証を行う。

広範囲の公共交通機関の運行情報、駅・停留所の公共交通施設情報等の提供
混雑・事故・災害等が発生した緊急時に公共交通機関の利用に不自由をきたしている交通困難者や、地域の公共交通機関利用者に対して、的確な路線選択の支援、公共交通施設内での避難誘導、等の機能の提供
公共交通情報の提供に関する手順、権利・責任分界点等を整理

具体的には、同実証実験において開発されたAPIと、開発者を支援するサイトを提供し、一般公募によるコンテストを実施し、アプリケーションの開発を実施する。

また、鉄道やバスなどのリアルタイムな運行情報及び、時刻表の情報と、リアルタイムな列車、バス在線情報や運行情報、時刻表情報を提供するリアルタイム運行情報サービス「ドコシル」、リアルタイムな駅、空港などの公共交通施設の情報と、施設混雑状況といったリアルタイム施設情報を提供し、位置情報を取得することによる、構内の案内など施設案内を実施するスマートステーションサービス「ココシル」のサービス実験も予定している。

なお、同実証実験は平成25年度の総務省の情報流通連携基盤の公共交通分野における実証実験となる。