NTTデータは11月26日、OSS統合運用ソフトとして公開している「Hinemos」において、複数のクラウド環境を一元管理できるクラウド管理オプションの最新版v2.0をリリースすると発表した。

Hinemosクラウド管理オプションは、オンプレミス環境からクラウド環境への移行支援機能や、マルチクラウド環境に対する一元管理機能。同オプションを利用することで、クラウドサービスであるBizホスティング Cloudn、アマゾン ウェブ サービス(AWS)の環境とオンプレミス環境を組み合わせて利用する際に、定常的なシステム監視やジョブ実行のほか、システムの稼働状況をもとにした需要分析からサーバ増設やバックアップ管理まで、システムライフサイクルの一元的な制御を可能とする。

クラウド管理オプションv2.0の主な新機能として、クラウド専用の監視機能を搭載。CloudnやAWSのクラウドサービス自体が正常に動作しているか(クラウドサービスの死活状態)をHinemosで集約監視し、異常時には運用管理者に通知する。

CloudnのMonitoringサービスやAWSのCloudWatchといったクラウドサービス専用のリソース情報に対して、オンプレミス環境とシームレスに閾値監視や性能値取得と分析する機能を提供し、これによりシステム運用者はクラウドサービスの状態や、クラウドサービスに特化したリソース情報をHinemosから統合的に管理することが可能となる。

また、クラウドリソースの自動制御として、サーバやストレージなどのクラウドリソースの制御の自動化を行う。稼働が不要な時間帯のサーバを停止するなどの、リソース制御のスケジューリング機能により、複数のクラウド環境、オンプレミス環境に跨って制御することができる。

そのほか、クラウドサービスが提供する課金情報をもとに、サーバ単位・システム単位でクラウドサービスの使用料を分析する配賦管理機能があり、これにより、1つのシステムが複数のクラウドサービス上にある場合や、1つのクラウドサービスのアカウント上に複数のシステムが存在している場合に、それぞれのサーバやシステムの請求料金がどの程度かを確認することができる。

なお、同オプションは、本格的なマルチクラウド運用機能を備えるEnterprise版と、クラウド運用の基本機能を備えるStandard版の2版が提供され、Enterprise版は別途見積もり、Standard版はSourceForgeにて無償公開される。