IDC Japanは11月12日、国内家庭市場の「PC/タブレット端末/スマートフォン所有者の利用実態調査」の結果を発表した。
IDCでは、同デバイスの利用者に対して複数機器の使い分け状況を把握するため、"誰が"、"どの時間帯に"、"どのような用途/アプリケーションで"、それらの機器を利用しているかについて調査を行った。
これによると、3つのデバイスを全て所有しているユーザーの平日における時間帯別利用率を見てみると、PCの利用率がほかの機器より高い傾向が見られた。夜9時台がピークで約6割、11時台で約5割と、依然としてPCが利用されている状況が伺える。
一方で、タブレット端末についても、夜10時台がピークで約4割となり、独身者では4割強と高い利用率を記録。タブレット端末は、閲覧性や視認性が重視される電子書籍やビデオ、写真、地図検索といった用途の使い方が多く、PCやスマートフォンとは使い分けが進んでいるという。
スマートフォンは、通勤時間や隙間時間帯での利用率が高く、昼の12時台が利用率のピークで約6割となっている。
また、PCの買い替え期間調査では、現在が4.5年のサイクルであるのに対して、今後は4.8年と長期化する傾向が見られるという。
タブレット端末所有者/非所有者にセグメントした分析では、タブレット所有者は4.2年が4.6年に、タブレット非所有者では5.1年が5.2年と若干の買い換えサイクル期間の違いが見られた。この結果についてIDCでは「タブレット所有者の方が、PCにおいて先進的な要素が導入された場合、受け入れられる可能性が高い」としている。
IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション グループマネージャーの敷田 康氏は「今後のPC開発やマーケティングは、複数の機器を使い分けるユーザーに焦点を当て、タブレット端末やスマートフォンと連携した新しいユーザーエクスペリエンスを市場に示していく必要がある。そうすれば、PCの買い換えサイクルを早められる可能性がある」と分析している。