NECは2013年6月18日、IAサーバ「Express5800シリーズ」やスーパーコンピュータ「SXシリーズ」などを提供するITプラットフォーム事業と蓄電システム事業において、顧客基点のプル型生産方式に対応した生産管理システムを刷新し、5月から稼働を開始したことを発表した。

NECでは、グローバルSCMの強化に向け、事業部門ごとに異なる生産管理領域の業務プロセス・生産管理システムを標準化してグループ全体で統合することや、全社の設計図面・仕様書・部品表などの製品開発情報を統合管理するPLMシステムの構築などを計画している。今回の生産管理システムは、この取り組みの第一弾となる。

本システムは、生産計画・資材所要計画・製造管理・購買管理・原価管理・在庫管理などの機能を持つ。また、納期回答システム・かんばんシステム・製造実行システムなどと連携し、製品在庫を持たずに顧客の要求納期にあわせて製造を行うプル型生産方式に対応している。なお、スウェーデンIFSのグローバルERPソフト「IFS Applications」を活用することで、短期間での構築を実現した。

このシステムと並行して、計画中の全社統合PLMシステムで管理する設計部品表(BOM)を工場ごとの生産部品表に変換し、生産管理システムに連携する設計・製造インタフェースを、NECのPLMソフト「Obbligato III」を活用して構築した。

NECでは今後、本システムを他の事業部門に展開することによってグローバルSCMを強化し、コスト・品質面での競争力強化を目指すとのことだ。