MM総研は5月9日、2012年度通期(12年4月~13年3月)における国内携帯電話端末の出荷台数調査結果を発表した。

発表によると、2012年度通期の総出荷台数は前年度比2.2%減の4181万台。半期別では、上期は前年同期比1.0%増の2049万台、下期は前年同期比5.1%減の2132万台となっっている。

キャリアによる在庫調整の影響から下期の成績が伸び悩んだことで通期は前年度実績割れとなったものの、2011年度上期から4半期連続で2000万台規模という好調な数字を維持しており、同社は、スマートフォンの性能進化に刺激された買い替えやキャリア間の乗り換えの増加が出荷台数の多さにつながっていると分析している。

また、2012年度通期におけるスマートフォンの出荷台数は前年度比23.0%増の2972万台で、携帯電話全体の71.1%を占める。

メーカー別のスマートフォン出荷台数シェアはAppleが35.9%で首位。フィーチャーフォンを含めた携帯電話全体のシェアでもAppleはトップとなっている。なお、スマートフォンのOS別シェアは、Android63.9%に対し、iOSは35.9%となっている。

2012年度通期 国内スマートフォン市場のOS別シェア(発表資料より)

2012年度通期 国内携帯電話出荷台数シェア(発表資料より)

同社はAppleが高いシェアを獲得している理由として、2012年度より通期でソフトバンクモバイルとauの2キャリア体制となったことと、iPhone5が既存iPhoneユーザーの買い替えやドコモユーザーの獲得に成功していることの2点を挙げている。

また、同社は今後の市場について、フィーチャーフォンからスマートフォンへの買い替えに加え、使いやすい端末を求めるスマートフォンユーザーの買い替え需要も見込めることなどから、スマートフォンの出荷台数は堅調に推移すると分析。2013年度の携帯電話総出荷台数は前年度比0.9%増の4220万台、うちスマートフォンの出荷台数は全体の76.8%にあたる3240万台になると予測している。

国内携帯電話の出荷台数推移・予測(発表資料より)