インターネットイニシアティブ(IIJ)は、「松江データセンターパーク」に現在設置しているコンテナ型データセンターモジュール「IZmo(イズモ)」(特許番号:第5064538号)を小型化した「co-IZmo(コイズモ)」を新たに開発し、更なる省エネ化に向けた実証実験を4月上旬より開始すると発表した。

IIJが従来採用していたコンテナ型データセンターモジュールは、サーバ等の機器を収容する「IZmo」と、その機器を冷却するための空調モジュールに分かれているもので、IZmoと空調モジュールをダクトで連結し、室外機の設置にあたっては冷媒配管が必要であった。

co-IZmoは外気冷却機能を内蔵した小型コンテナ型データセンターモジュールで、1台の20フィートコンテナ(ISO規格)の中に、必要なIT機器と空調機能をモジュールとして一体化させ収めている。コンパクトで可搬性の高いco-IZmoが商用化されれば、顧客が確保した敷地にIIJが設置し、小型で安価なオンプレミス型のプライベートクラウドを構築するといった需要にも対応が可能となる。

「IZmo(イズモ)」と「co-IZmo(コイズモ)」の比較

実証実験では、4月からの1年間、外気冷却のみを利用した運用を通じて小規模用途のコンテナ型データセンターの商用化に向けた検証を行う。

現行のIZmoと空調モジュールではサーバの温度・湿度を一定に保つために、夏期は冷房設備(チラー)、冬期は加湿器を利用しており、pPUEは1.17(年間平均実測値)。co-IZmoではチラーや加湿器を使わず、年間を通して外気のみで温度・湿度管理を行うことを目指し、同社ではこれによりpPUEは1.0台に下げることができると予測している。